第6回 アメリカ大統領は、なぜ英日の君主たちに会いたがるのか|本田毅彦(京都女子大学教授)
イギリス王室にとって、また、日本の皇室にとっても、20世紀に新たな覇権国となったアメリカ合衆国(以下、アメリカと略記)との付き合い方は、重要な課題だった。ジョージ六世(在位1936~1952年)の君臨するイギリスが、第二次世界大戦に際してドイツからの挑戦を退けることができたのは、アメリカの助力があったからこそであり、昭和天皇(在位1926~1989年)の君臨する日本をアジア・太平洋戦争で敗退させたのも、まさしくアメリカだった。
以下では、そうしたアメリカの世界的な覇権への接