アシスタント無し週刊連載のスケジュール

タイトル通りです。自分のための備忘録と、誰かの参考になれば(なるか?)という思いで私の現在のスケジュールを一応記録しとこうと思います。

まず、私の現在の状況

  • 週刊連載

  • 媒体はスマホアプリ(よって雑誌よりは寄りの絵・ライトな読み口が求められる)

  • 連載しているジャンルは学園もの・ギャグマンガ

  • 各話15P×4話=月産60P

1ヶ月の週ごとスケジュール

1週目 ネーム
2週目 1,2話作画
3週目 3,4話作画
4週目 休憩(あるいは来月分のネーム、プロット)

基本的にこのスケジュールでやってます。

ネーム作業

ネームはやる気出たときに1日に2話分のネームを一気に描きます。
本当はその勢いのまま残り2話も描いてしまいたいのですが、連続でネームをやると集中力がもたずひどい出来になることが分かってきたので、一旦睡眠挟んで、次の日にまた2話分のネームをして、て感じです。
しかしこの「やる気が出たとき」というのが厄介で、やる気出るまで月の第一週をほぼサボってしまって後の作画作業がギリギリになる、という流れが最近多いです。

ネームの流れ

まずはプロットで5話~10話と大まかな単位で全体の話の流れを決めます。
そしてそれから各話のネーム作業に移ります。
テキストで「この回でここまで話を進める」というゴール地点を決めといて、入れたい台詞とかをざっくり書き出してからネームに入る、という感じです。ゴール地点を決めておいてあとはその場の思い付きで展開決めたりギャグ入れたりすることが多いです。
とはいえ、「15P」という短いページ数と、「ギャグマンガ」という特性上、最近は「1話につきこれだけギャグ入れる、これだけ話進める」という感覚?が習慣づいてきて、すごい機械的に作業してる感じがします。

作画作業

基本的に今連載してるアプリでは1話あたり15P程度なので、1日あたり5P作画して、3日で大体1話の作画を終えます。
とはいえいつでも優良進行出来る訳ではないので、8P/日作画で2日で終わらせたり、もっとギリギリの時はほぼ1日というか、夕方~翌日昼頃までで終わらせたりします。

私の作画クオリティ・漫画の作画コストを考えるとこのペースは早くも遅くもなく、ただただ妥当なんじゃないかと思います。

身も蓋もない話ですが…

基本的に背景は3D素材ですし、コマ割りもスマホで見るというアプリ漫画の特性上結構単純なコマ割りです。そして顔のコマを多くしてるので(笑)、作画はかなり楽な方だと思います。

あと、「学園もの」というのに非常に助けられてるなと感じました。
学園ものは割と展開のパターンが決まっているのと(学校行事とかクラス替えとか)、背景は学校で基本固定・キャラも制服で固定なので作画コストがかからず、おまけに学校の3D素材は非常に潤沢なので助かってます。
非常にネーム・作画の両面で楽だなと思いました。いや、楽という表現が適切なのか分かりませんが…



漫画って「情報量」なんじゃね?

で、上記のような感じで週刊連載を8ヶ月?やってみて、自分の漫画の課題が見えてきました。

それはズバリ…作画!!

なんですが、作画と一言に言っても「絵が下手」という意味だけではなく(いやまあ絵は下手なんですけどね)、ほかの漫画読んでると「情報量が違いすぎる…!」と気づきました。今更すぎますかね(笑)
情報量っていうのは、分かりやすく言うと書き込みとか、トーンとか、背景とか、要は「画面の密度」ですね。

先ほど述べた私の作業フローを見てもらったら分かる通り、マジでいかに楽して効率的に原稿を終わらせるかしか考えておらず、クオリティへのこだわりとかがあまりにも欠如しているなと思いました……(笑)
ネームにどうしても納得いかなくて何度も書き直したりとか、キャラの表情にこだわって締め切りギリギリまで描き直したりといった経験が、ほぼありません。
まあこだわりが強すぎると商業だとやりにくいのも事実ですが、"こだわりが無さすぎる"というのもだいぶ問題だなと思いました。
しかしアシスタント無しだと細かいところにこだわってられないってのも現状です(笑)
逆にこれらの問題は凄腕のアシスタントさんを雇えばすべて解決してしまうんですが、とりあえず現時点で一人でやれそうな解決策考えてみました~。(チームプレイが出来ないからこそ、今、フリーランスをやっています。)

解決策

それはズバリ… 3Dと写真加工!!!!

まあほかにも人体デッサンもっと練習するとか、絵柄をもうちょい流行りに矯正するとか、やるべき改善点はたくさんあるんですが、とりあえずすぐ実践できそうだなと思ったのがこの2つでした。

具体的に言うと、要は屋外の背景はデジカメで撮った写真をフォトショで加工・加筆、屋内の背景は自分でblenderでモデリング出来るようになれば作画クオリティが上がるんじゃなかろうか?ということです。

こういう、漫画の背景に3Dや写真を使うことには賛否両論ありますが、私の場合まず「絵が描けない」ので、絵を練習するよりはこういう手段に頼った方がより近道なんじゃないか、というすごく初歩的な考えで言ってます。
絵が描ける人だと、「あえて」3Dや写真を使う/「あえて」背景は手描きする などと選ぶことができますが、私のような描けない人間だと一生背景真っ白か/3D・写真使うか の二択になってしまうわけです。
ということで、blenderとフォトショを極めて作画面をカバー出来たらなと漠然と考えています。

随分スケジュールの話からずれてしまいましたが、とりあえず今考えていることはこんな感じです。思考を言語化するとすっきりしますしやる気出ますね。後で恥ずかしくなって消すかもですが。頑張ります。


【2024.02 追記】

この記事は「肉と恋」の連載時に書いた文章なので、色々今考えているところとは相違点があるんですが、まず、写真加工については、画期的なツールを見つけました。
それは「Sketch Edge」!AIに写真を読み込ませると自動で線画を抽出してくれるというサービスです。月額600円くらい?のサブスクです。

クリスタでLT変換とか線画抽出とかあーだこーだやるよりは時短かつ精度の高い線画抽出をしてくれると思います。フォトショだともっと便利に精度高くやれるよ!とかあるのかもしれませんが、私はAdobe系ソフト完全素人なのでもっぱらこれに頼ってます。
そしてblenderの勉強も結局していません。一回連載始まっちゃうと目先の原稿で勉強する時間がないんですよね~。いや、正確にはないことはないんですが、私自身そこまで勤勉な性格じゃないのでやれてないと言った方が正しいか。

まあそんな感じです。

サポートいただけたらもっと頑張ります。