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おう吐するとき

いぬとねこが健康であるように・・note56

 春先から、「愛犬猫がおう吐するので心配だ」というお問い合わせを何度いただいたでしょうか。今年は特に多かったように思います。
 ここで問題にするおう吐の特徴とは、
①おおむね朝の早い時間、明け方、朝飯の前に嘔吐する。
②中には夜におう吐することもあり。
③吐瀉物は胃液のみが多く、黄色もしくは透明の液体のみをおう吐 する。
 以上のような、傾向があるようです。
 胃けいれんを起こしながらのおう吐や何度も繰り返す食あたりのようなおう吐、吐瀉物に食べたものが混じる食後のおう吐とは質が違いますので、混同しないようにします。

 これらを観察してみると、空腹時に嘔吐をしているようですし、胃液だけを吐くという特徴があります。
 この時、獣医さんに行きますと、おおむね「胃酸過多」と診断されるかと思います。
 それでは、なぜ胃酸過多になるのかを考える前に、「胃酸」についての勉強をしてみましょう。

■胃酸の分泌
「食べ物が胃壁にふれる」と胃粘膜の表面にはいっせいに露のような細かい粒がしみ出して、胃壁をしたたり落ちてきます。
 また、胃壁にふれる刺激の他に、「食べ物を見る」「食べ物の音を聞く(例:ジュージュー)」「食べ物を口にする」という刺激でも、胃酸が分泌されるようにできています。
 その際の分泌量は、人間の場合で一日2000ml前後といわれていますので、犬猫でもかなりの量が分泌されていると推測されます。

■胃酸の働き
①高濃度の塩酸で、内容物の腐敗と発酵を防ぐことができます。
②塩酸はその他に、繊維質を軟らかくする働きもしています。
③ペプシンというタンパク質分解酵素が、タンパク質を消化しやすい形に変えます。 

※特に、犬猫の胃酸は、人間のそれよりも強酸性になっています。犬を観察していますと、噛まずにそのまま丸呑みしていきます。これは、集団性のある動物たちは、獲物をサッと食べてしまわないと仲間に食べられてしまうからです。お上品だと生きていけなかったのでしょう。
 その為、その消化力を上げる為に強酸性の胃酸が必要になったわけです。

 以上のことから、「胃酸過多」がなぜ起きるかを考えてみますと、常日頃より「高タンパク質の食事、もしくはスナック」「多めの食事」をしていますと、胃の方がその習慣性から胃液を多く分泌するのではないかと考えらます。
 さまざま外的刺激から分泌された余分な胃液を、おう吐することで、動物は調整しているのではないかと思います。

 ですから、このような症状が起こったときには、慌てずに少し胃腸を休めてあげることをお勧めしています。
 一番良いのは、一日二日の絶食ですが、それが忍びないのでしたらお粥食にされてみては如何でしょうか。こうして、お腹を休めてあげることで、直ぐに治まるはずです。
 そして回復後、食事や間食について思い当たることがないか、考えてみてください。
 尚、吐瀉物に血液が混じったり、嘔吐の回数が頻繁ですと、違う病状ですから、獣医さんで診てもらいましょう。

 この症状はわりと犬にも猫にも起こりやすく、結構多くの方が経験されています。また、対処法も飼い主さんができることです。
 しかし気をつけることは、胃液を吐くということは水分を出すということですから、「脱水症状」に陥りやすいということ、「酸」を出すので、身体のphのバランスが崩れることもありますので、その点は気をつけましょう。

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いぬとねこの健康食品の店ソフィア 代表池田


最後まで、お読み頂きありがとうございました。少しずつですが、継続して載せていきますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。