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こどもとゲーム

こどものゲームをどう判断していいのか悩む親御さんは多いですよね。
ゲーム依存になったらどうしよう、ゲームばかりしてやるべきことをやらずに落ちぶれていったらどうしよう、等と不安になるのが親心。

かくいう私も、以前はゲームはやらない方がいいものだと考えていました。

息子が小学校4年生までは、ゲームは休日1時間だけ、と決め、とても厳しく守らせていました。
金曜日になると息子が「明日は何時からゲームできる?」
土日も「今日は何時からゲームできる?」
と聞くので、強迫的にゲームをやりたがっているからやはりルールはきちんと守らせないと依存状態になるかもしれない!と、より厳しくルールを守らせたのです。
だから私はゲームのことでしょっちゅうイラついてました。

ある時、私の子育てをサポートしてくれている音楽療法の先生から
“いつでもゲームができる安心感を与えることが大切”とルールを緩めるようアドバイスされました。不安でしたが、子育てに行き詰まっていたのでやってみることにしました。
ご飯もお風呂も宿題も歯磨きも終わらせて、あとは寝るだけ、という状態になったら平日でも寝る時間までゲームをしていい、というルールに変更。

そしたら、やたら時間がかかっていた、宿題も歯磨きも食事もお風呂も、チャキチャキ終わらせるようになりました。そして、大好きなゲームを毎日できるから、心にゆとりを持ってゲームを楽しめ、笑顔が増えました。私もイラつくことが減りました。そしてさらに家族の笑顔が増えました。
何より、ゲームをする時間を自分でコントロールできる、ということで自律心が育まれたように感じます。

中学生になった今もゲームは彼の大事な遊びです。だからといってゲームに呑まれることはなく、終わりの時間は自分で決めているし、彼の中で他にやるべきことがあれば、友達とオンラインゲームをしていても自ら途中で抜けています。たまには思いっきり遊ぶ、と決めて長時間ゲームをしていることはありますが、やるべきことはやっているから小言は言いません。やりすぎたと自分で感じたら、反省して改めています。

いつでもゲームができる、という安心感と余裕を持てることで、ゲームにこだわらずにすみ、他の物事にも関心が向けられるようになるのです。

ゲームもインターネットもスマホもSNSも、これからは上手に付き合っていかなければなりません。私達親がいつまでも管理することはできないのです。自分の生活は自分でコントロールできるようになることが重要だし、それが子供達の自信にもつながります。

ゲームを親が管理するばかりでなく、こどもを信じて、自分で管理できる力を育んでいきましょう。

#児童精神科医 #母 #子育て #こどもとゲーム

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