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無職118日目 感染宣告 エイズウィルスに人生を変えられた人々の物語

石井光太著「感染宣告 エイズウィルスに人生を変えられた人々の物語」読了。

HIV感染者やその家族に迫ったノンフィクション。興味深く読むことができた。

本によると、現在HIVは死の病ではなくなり、医療者の間では糖尿病と同じような慢性疾患のひとつとして捉えられているらしい。投薬などの適切なケアを受ければ死に至ることはなく、子どもを産むことも出来るし、感染率も限りなくゼロに抑えられる。それでも、感染者は悩み、苦しみ、自ら命を絶ってしまう場合もある。一番の問題は、セックスが原因で感染する病だということ。人を愛する時にセックスは欠かせないものなだけに、感染者も家族も混乱する。自分だったらどうだろう、と考えながら読んだけれど、まぁ、考えがまとまるわけないよね。
人を愛することの難しさと、それゆえの尊さについて考えさせてくれる良作だった。キツい内容ではあるけれど、読後感は良い。オススメ。

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