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前例主義の活かし方

傾向的に前例に拘る人は企画しない。自ら先鞭をつけることはしない。自分は集団から突出しないよう努めて、先に切り込んだ人を批評する。先頭切って行動しないけど、先頭切って批判する勇気は長けている。

人間関係をはじめ自分の資源を保守することに力を入れる。過去に囚われるから未来を見る時間がない。持っているものを手放せないから、新しいことを獲得できない。そもそも新しいことに関心がないから変化を嫌う。

自らの変化を嫌う一方で、所属する集団が変化したらその変化には努めて適応するし、適応能力は本当に高い。変化できないわけではないけど、変化は嫌いで、能動的には現状維持に力を注ぐ。これは臆病なのか?

前例主義者は過去を見る。顕現された実像から理解するから、見たり体験したものは信じれる。姿も形もない想像の世界には関心がないか、想像できない。この特徴は弱みにも強みにもなり得る。間接業務で活かしやすい特徴。

過去に徹底的に拘る特徴は法や制度を遵守する強みを持ってます。大きめの会社だと法務や税務などコンプライアンスが役割の間接部門が適します。業界では警察や警備など、マクロで見た間接業務が適職になりますね。

では直接部門にはコンプライアンス意識は不要なのか?というとそういうわけではないけど、業務が直接売上につながる直接部門は未来を想像しないと務まりません。目標を設定して未来を創造する社会のアクセル役です。

では間接部門はブレーキなのか?というと、そうですと断言します。だけど非常に大切な存在です。ブレーキ機能を失った車は事故を起こすように、利潤を追求する直接部門が暴走すると、他者への損害をもたらします。

ならば直接部門が遵法できればいい?それはペダル操作で減速させるピストバイクと同じで操作が困難。多くの人が乗りこなせない高度な仕組みです。

会社は公器。アクセルとブレーキを分業すれば参加を増やせます。それぞれが独立してきちんと機能することで安全に前進できます。そんな仕組みが組織にも社会にも良いでしょう。これは個人生活でも同じかも知れませんね。

前例主義者は過去に拘る頑固さ故に、前進するには役不足だけど、安全を保障する役目には頼もしい。煉瓦にはコンプライアンスを頼る。劣等感など持たずに、置かれた場所で自分らしさを発揮すればいい。

組織基盤は足場。頑丈な足場だから、安心して創造できるのです。

2022 shut me down.

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