インフルエンザと薬とオーストラリア

2019年日本の冬。

日本ではインフルエンザが流行っているようですね。

オーストラリアでも冬になるとインフルエンザが流行りますので、病院や高齢者施設勤務スタッフはインフルエンザ予防接種がほぼ必須になります。

インフルエンザ予防接種(フルーショット)は、高齢者や病院従業員など感染リスクが高い人は無料で受けられます。

数年前NSW(シドニー)で働いていた頃はフルー予防接種は任意。

私は病院の急性期病棟で働いていましたが、信条的・経験的な理由があってフルー予防接種を受けていませんでした。

Victoria(メルボルン)に引越して、看護コース2年目から病院実習のため、フルー予防接種が必須になりました。

仕方なく受けたのですが、翌朝以降、皮膚や鼻にひどいアレルギー反応が出てしまい、抗ヒスタミン薬も効かず。

危なく実習に落ちるところでした。。。

これに懲りてその後の実習の際は、フルー予防接種を受けるのをやめました。ただ、フルー予防接種免除で実習を受けるためには、GPの証明が必要です。フルー予防接種と私のアレルギー症状の因果関係を証明するのが難しいため、訪れた近所のGP(私にはかかりつけGPがいない)には、「本人曰く、フルー予防接種によってアレルギー症状が出たので、フルー予防接種免除を希望する、みたいなことを書かれました。とりあえず学校には認めてもらえました。

このフルー予防接種のあと一年くらい、急に身体中が痒くなり、掻くとミミズ腫れのようになることが続き、辛い日々を過ごしました。

さて、インフルエンザにはかからなくても、風邪をひくことはあります。

そういうときに日本のほうがいいなぁと思うのは、薬局で簡単に総合感冒薬が手に入ることです。

オーストラリアには総合感冒薬同等?のCodralというのがあるけど、、、(パナドルに少し咳止め薬とコデインが入った薬)

私は服用したことがありません。日本の感冒薬は便利だなと思います。

早めにのんだら本当に早く効く。


風邪をひいたときにオージーは何をするか?

鼻水、咳、発熱など、風邪のような症状でGPにかかることはほぼないです。

※高熱が出てGP(メディカルセンター)に行って、インフルエンザ判定検査をしても、結果が出て薬が処方されるのは数日後。。。

って、意味なし!なので。

まずは何もしないか、民間療法:エキナセア抽出液やタブレットを摂る、ビタミンCを大量に摂る、はちみつレモン水を飲むなどなど。(下記の情報も参照ください)

高熱が出ていれば、お決まりの鎮痛解熱剤パナドール(Paracetamol)。大人用はスーパーでも買える。子ども用は薬局で液状タイプ。

咳には咳止め薬(液状)、喀痰薬、鼻づまりや鼻水が出ていれば抗ヒスタミン薬やNasonex(薬局で誰でも買える)。

咳が酷くなって吐いたり、ゼーゼーしていたり、子どもに抗生物質が必要かも・・・と親が感じると、GPに行って抗生物質を処方してもらいます。今時は簡単には抗生物質を出さないドクター(GP)もいるので、抗生物質を処方してほしいという親の直感・主張を聞き入れてくれるドクター(GP)が子どもがいる家庭の「かかりつけ医」になりやすいかもしれません。

風邪なのか、インフルエンザなのか、わかっていないことが多いので、インフルエンザだった場合、集団感染を防ぐのが難しいようです。

いまいちデータに間違いがある気がするけど、病理検査で確認された統計では、亜熱帯地方、人口では3位のQLD州のフルー報告数は、寒暖の差が激して体調を崩しやすい、人口では2位のVIC州の2倍超!

Australia
Commonwealth Department of Health & Ageing
There have been a total of 4,655 laboratory confirmed notifications of Influenza in Australia for 2019, at the start of 30 January.

ACT: 37
NSW: 1,315
NT: 102
QLD: 1,632
SA: 335
TAS: 44
VIC: 800
WA: 390

ソース:https://www.immunisationcoalition.org.au/news-media/2019-influenza-statistics/

あるいはVIC州の人ももっとフルーにかかっているけど、簡単にはGPや病院にかからないということか?

医療機関利用率は医療文化の違い?(州による医療文化の違いー通常医療利用者数、代替医療利用者数、サプリ消費量などの差ーはけっこう存在する)

州による医療文化に差(経済格差とも関係あるかも)は、いつかまとめたいと思います。

連邦政府とVIC州以外の州政府のサポートを受けているNPO団体Healthdirectの「風邪なのか、インフルエンザなのか?」

ソース:https://www.healthdirect.gov.au/cold-or-flu-infographic

都市伝説VS現実

寒い地域や雨に当たると感染する。 → 下記の事実はごもっともだけど、濡れた服を着たまま寒さに当たったら、体力が落ちて簡単にフルーにかかりそう。

ビタミンCサプリは風邪やインフルエンザを予防する。 → サプリを欠かせない人が多い国ならではの考え。ビタミンCは回復の役に立つとは思うけど、確かに予防はできないだろうな。

意外に思うのは、「風邪やフルーのときには温かくして過ごしましょう」というアドバイス!

伝統的にオージーは暑がりで、高熱のときは薄着になる人たち。

日本人は風邪をひいたら暑くても着込む(温かくして過ごす)っていったらバカにされていたのに。やっと理解されたのだろうか?


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