Hot Pepperから学ぶ!仕組みによる新規事業での勝ち抜き方
「ホットペッパー」は雇用という保証のない業務委託のメディア・スタッフと3年という限られた時間軸で働く契約社員によって、わずか4年で売上300億、営業利益100億の事業になった。
それは、非正規社員でありながら、自分たちの情熱を事業の成功に賭けた人たちの存在によって実現できたオバケ事業である。
そこでのマネジメントの役割は、
「しんどいけど楽しい、苦しいけど面白い、涙が出るほどうれしい」
という仕事とチームを創ることであった。
そして、「自分で考え、決め、動く人間」を育てることであった」
ホットペッパー事業を一任された平尾さんの生々しい実体験をもとに、
・事業とは何か?
・強い組織とは何か?
・よいチームとはなにか?
・すぐれたリーダーとは何か?
について教えてくれます。
ホットペッパー立ち上げ当初、売上目標はあったようですが事業の目的がなかったそうです。
目標があって目的がない、それは作業であって仕事ではない。
目的とは、「目標を達成した時に実現される姿」。
目的がない組織は個人の損得だけで動く自己中心的な人と無関心な人達の集まりになってチーム力のない集団となる。
さらに、
目的はあれば良いというものでなく、ちっぽけでは意味がない。
例えば、
ヤクルトを届ける仕事をしている人は”健康”を届けている。
スターバックスは”家や職場に次ぐ特別な場所”を提供している。
How(どのように)の前に、Why(なぜそれをやるのか)をリーダーは浸透させていく必要があるということです。
営業マンの自由な創造性を発揮させる方法。
マネイジメントは要望することであり、自分ができないことを他人に要望できない。
ましてやオリジナルをやれと要望することは出来ない。
なので”型”を決めて徹底的に訓練して身につけさせる事が重要。
そのプロセスを経て、個々の創造性が最大のレベルに引き上がる。
私もこれまで沢山の営業マンを見てきましたが、”型”が出来ずに大成した人を見たことがありません。
もっと不幸なのは”間違った型”を覚えて(覚えさせて)しまい、延々と成果が出ないケース。
これは確実に型を作ったマネイジメント側の責任。
改めて意識しよう。
数字から逃げない組織をつくる
まず、誰でもできる仕事の仕組みをつくって、結果は「やったか?やらなかったか?」だけ。
そうすれば「やらない」「やる気がない」という問題に振り回されることなく、できない原因分析と解決策の立案にマネジメントが集中的に関与できる。
これは異論の余地がない。
正しいやり方での活動量を担保すれば確実に結果が出る。
採るべき人だけ採る
当時、新しいエリアに新版を展開するとき200〜600の応募から20〜30人の戦力をわずか1ヶ月で確保する必要があったそうです。
一番難しいのは質の確保。
応募倍率が高くても優秀な人材が自動的に確保できるわけではないので、
自分達の組織にとって「優秀な人」の定義がはっきりしていなければ選ぶことも出来ない。
また、採用には2つのミスがある。
1.採るべきでない人をとってしまうミス
2.採るべき人を取らないミス
このミスを犯さないためには、どんな資質と能力と態度を持った人を探しているのかということが明確になっていることと、その素質を見抜く面接技術が必要である。
特に”1.採るべきでない人をとってしまうミス”これは痛恨。
特に大量採用に当たって難しいのは、OKとNGの境目。
ホットペッパーでの採用は資質を見抜くための方法が仕組み化されており事業の根幹を支えた。
それにより何百名という応募の数を拡大させ、必要人数の確保が実現できた。
有期雇用のメンバーで成果を出す組織づくりをする上でここが重要なポイントであると感じる。
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