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#1 公共から始まる新しい暮らし(パリ編)

公共ってなんだろ?

気持ちの良い暮らしとは?プライバシーとは?

この十数年あまりずっと考えてきた。

街のあり方や住み方とか どんな暮らしが
気持ち良い暮らしか。

私が二十歳の頃に行ったパリのとある公園での
出来事が、この事を考える原点になっている。

パリを訪れたある日、夕方の公園で芝生の上に座っていると、どんどん人が集まってくる事があった。
家族連れもいれば、友人や恋人同士、組合せはまちまちでが、皆んな楽しそうだ。
(パリの夏の日の入り時間は、夜の9時過ぎで 会社帰りでもこの時間に公園へ立ち寄る事は難しくない。)

公共の空間で、みんな思い思いにくつろぎ笑顔もあり幸せなひと時だった。

あの気持ちの良さは、何だったんだろう。
その後、ずーと考えた。

後から思い起こせば、
夕暮れ時の気持ち良さだけでなく
その時間、その空気、その空間を
皆んなで共有しつつも個人個人それぞれが好きなスタイルで、おしゃべりしたり、ねっころがったり、子供は走り回ったり。
プライバシーはありながら、夕暮れどきの時間を
共有し楽しんだ。

気持ちが良かった。

帰国してからは、日常の忙しさや自分の志していたデザインを勉強する事で頭がいっぱいで、その事は何処かにいってしまい、
そのエピソードは、思い出の1ページとして埋もれてしまった。

気がつけば、就職し忙しい日々に翻弄し30歳代半ばを過ぎていた。
改めて日本の暮らしを見つめ直す余裕が出来、
あのパリの公園の夕暮れ時を思い出す日が時々持てる様になった。

日本の暮らし そして 豊かな暮らしとは

会社と家の往復な暮らしは、豊かなんだろうか?
そんな素朴な疑問が湧いてきた。

学校を卒業し、なんの疑問を感じる事なく、収入を得る為にひたすら働く日々が続いた。
仕事は無事デザインを生業にできた。
とは言っても最初の半年は、アシスタント業務であちこち走り回る日々の連続。他部署の先輩や管理職の方に確認を取りに行ったり、サンプル倉庫に商品を探しに行ったりと、雑務をこなす事が多かった。
当時は会社の中で上司が女性の社員にお茶入れてーなんて言うこともある時代で、夕方になり他に女性が居なくなると私に上司がお茶入れてくれ〜
なんて言われる事もあった。

それから10年以上も経った30代に
街づくりに興味が出始めた。

豊かな暮らしや街の在り方は、どうなものなんだろうか?
給料をもらえれば会社と家の往復だけで、幸せなのか?

そこであのパリの公園のワンシーンを思いおこした。平日の夕方に家族や知人と 夕暮れの時間を楽しむ。
あんな時間は、なんて贅沢なんどろうか。
そんな事を思うようになった。

パリの公園の様な光景は、どうして日本には無いのだろうか?
どうしたらそんな環境は出来るのだろうか?自分だけがそう思うのか、それともこの想いを共有できる方が居るのだろうか? 

私が考える暮らし方や気持ちの良い時間が、新たな暮らし方や贅沢な時間に繋がれば良いなと言う思いで、今後このnoteに綴って行きたい。

もしご興味がありましたら、是非ご一読を頂ければと思います。

よろしくお願いします。

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