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連載・ワッティーってなに??

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アンコールワットのゆるキャラの歴史を書き記すワッティー物語。
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2021年6月の記事一覧

ワッティー着ぐるみ誕生秘話【第9回ワッティーってなに?】

2015年10月クラウドファンディングを行った。 内容は『カンボジアの体操キャラクターワッティーの着ぐるみを作りたい!』。 しかしクラウドファンディングは難しい。実際に、ソーシャルゲームのプロモーション費を集めるクラウドファンディングでは大失敗をした。 単にお金を集めるだけでは成功できなさそうなので、何かストーリーを作りたかった。そこで考えたのが、成功した暁にはワッティーの着ぐるみでアンコールワット国際ハーフマラソンに参加することだ。 カンボジアの子どもたちの運動不足は

日本のバスはどこへ行く?【第8回ワッティーってなに?】

カンボジアには公共交通機関がなかった。電車もなければ、公共バスもない。あるのは、トゥクトゥクや原付タクシーだけだった。 ドアtoドアで、目的地に行ってくれるトゥクトゥクや原付タクシーはとても便利。しかし、人口増加や所得増加による車両保有台数の拡大で渋滞が発生し、交通事故死亡者数の増加もし始めていた。 そんなプノンペンに、日本から無償資金協力でバスが送られた。この協力で路線バスの運行・車両点検・整備、乗務員の育成、組織の経営管理などバス公社の能力向上の支援が行われた。 プ

森林伐採で、ハゲたワッティー 【第7回ワッティーってなに?】

ワッティーの髪の毛はフサフサだった? アンコールワットの化身だけど、生い立ちなどは一切不明だったワッティー。ワッティーのそんな昔の一端を知ることができる(?)貴重なアニメーションがこの『EcoWatty』だ。 『EcoWatty』は2017年、国際協力機構(JICA)とカンボジア環境省とともに、森林保全・林業をテーマに制作されたフルアニメーション。 カンボジアの森林伐採 は深刻だ。カンボジアの森林減少率は世界で最も高い国のひとつなのだ。14年間で144万ha。東京都の3分

租税戦隊タックスレンジャー【第6回ワッティーってなに?】

2017年、国際協力機構(JICA)とカンボジア租税総局(GDT)と共に、アニメーションを製作した。 カンボジアでは納税意識の低さも相まって、近隣諸国と比較しても税収割合は低い。そこでJICAは、納税者がスムーズに申告納税できるための簡易帳簿の導入や納税者教育などを支援していた。 その中で納税者の税に対する理解を深めるための広報活動の一環として、ワッティーを使った『租税』についての啓発動画を作成することになった。しかし、租税総局にとってみれば『何故ワッティー?』である。