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家庭内暴力の恐怖を乗り越える

現在、コロナによる在宅ワークや休業によって、外出が自粛されていますね。
感染拡大を防ぐためには必要な処置である一方で…
“家庭内のDV被害が急増している”という報道があります。
しかも、日本だけでなく、全世界で。

もちろん「家族と一緒にいられる時間を持てて嬉しい」という夫婦・親子もいます。
そういった家族とDV被害が起こっている家族と、どのように異なるのでしょうか?

相性?
環境?
人間性?

どれも当てはまりそうで、どれも当てはまらなさそうな感じがあるようには感じませんか?
当然、各家庭によって原因は異なるでしょう。

その一方で、家庭内DVが問題になっているということは「DVをするのがおかしい」という前提がなければ問題になりません。
「正常な人間とは、DVをしないものだ」と。

もし「いや、人間は本来DVする素養を持っているんだ」ということが前提だったとしたら、あなたはどう思うでしょう?

DVをするのがおかしい社会は、実に健全な社会です。
コロナはその健全な社会をも壊そうとしていますが、私たちがさらに良い家庭を築き、良い社会にするためのヒントも、様々授けてくれているとも捉えることもできるかもしれません。

このnoteでは、“DVをする人の心理的状況”ならびに“家庭内暴力を受けないための心理的アプローチ”について考察していきます。

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人は誰もが“闇”を持っている

結論から言えば…

人間には誰にも“攻撃性”が備わっています。

本来、人間は攻撃のエネルギーを発散することで精神のバランスを保とうとする生き物です。
どんなに温厚そうに見える人でも、そういった側面は持っているものです。

それが出やすい人もいれば、出づらい人もいます。
巧みに隠すことができる人もいれば、できない人もいます。

私はTwitterでこんなツイートをしました。

まさしく、ずっと家の中にいるときは、人間が元々持っている攻撃を発揮しづらい状況にあると言っても決して過言ではないのです。

ではコロナ以前はどのようにその攻撃性を発散していたのかというと…

・愚痴を吐く
・共感する
・運動をしてエネルギーを消費する
・同僚同士で上司の悪口を言う
・パワハラをする
・仕事で成果を出す
・大声で笑う
・承認欲求を満たす
・人に貢献している実感を得る

などです。

攻撃性は家の中ではなく、外で発散されていたのですね。
直接的な暴力ではなく、より平和的な方法で。
パワハラや悪口は平和的とは言い難いですが…

外に出られないことで、人間本来の“闇の面”が顕在化される…
それを発散する場面が、家庭内では少ない…
家庭内DV問題は、家族で一緒に過ごす時間が多くならなければ、明るみにならなかった問題と言えます。

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誰もがイラついている

コロナ終息の先行きは、まだ見えません。
ウィルスに関わるストレスもあり、さらに経済的な不安もあります。

経済的な不安とは、近い未来、“今までと同じようにできないのではないかという恐怖”です。
そして恐怖は、“怒り”を呼び起こし、眠っていた攻撃性を現実世界に呼び起こします。

政治に対しての怒り、会社や世の中に対しての怒り、そして家庭に対しての怒り…

特に小さい子どもさんのいるご家庭は、在宅ワークはかなりハードルが高いですよね。
集中しているときに「ママー!」「パパー!」と呼ばれる。
「怒っちゃいけない」と分かっていても、つい当たりがきつくなる…
それを察知した子どもが、余計にママやパパを要求してくる…
またそれに対してイライラを感じる…

普段だったら保育園や幼稚園、小学校に通っている子どもたちだって、相当にフラストレーションは溜まっているでしょう。
せっかく大好きなママやパパがすぐそばにいるのに、遊んでくれないのだから。
以前よりも何割増しかで「かまって!かまって!」となるのも、無理はない話だとは分かっていても…

そうすると人というものはわがままなもので、「うまくいかないのは配偶者のせいだ」思ってしまう。
話し声が気になる…
生活音が気になる…
トイレの音も気になる…
とても集中できるような環境ではありません。

「この人がもっとうまくやってくれたら、仕事が進むのにー!」
「全く!何もやってくれないんだから!オレはこんなにがんばっているのにー!」
「無駄な音を出さないでよ!こっちは集中してるんだから!」

言葉として言えなくでも、心の中では大声でこんな言葉を発しているのではないでしょうか?

仕事が進まないと焦ってくる。
焦りは“恐怖”と“怒り”が融合されたもの。
ストレス耐性は限界を迎え…

爆発してしまう…

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“良くなろうとして”イライラしてしまう

ネガティブな感情とは、心理学的に言えば“欲求が満たされていないときに出てくる感情”のことです。

“淋しい”という感情は、“愛してほしい”という欲求が満たされていないときに出てきますね。

中でも“恐怖”、“怒り”、“悲しみは”、それぞれ、未来、現在、過去の問題を解決しようとして出てくる感情だと位置づけられています。

つまり、よくなろうとして、不安を感じて、イラついているのです。

本当は、未来の先行きが見えていない“だけ”、自分がやるべきことややりたいことが思うようにできていない“だけ”なのです。

ですが…

それらを“人のせい”にすることで、攻撃性の矛先が他者に向いてしまう…

そして攻撃性は、何も他者だけに向けられるものではありません。
自分自身に向くこともあります。

コロナによる経済不安で「自殺する人も出てくるのではないか」ということも懸念されています。
他者に攻撃性を向けられない人は、自分に向けてしまうのです。

自殺するときの感情は、絶望や悲しみではなく、怒りだと言われています。
怒りのエネルギーを使って、人は最後の行動を起こすのです。

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「家族と一緒にいられて嬉しい」人は…

あまり良い気持ちのしないことを様々書いてきましたが…

逆を言えば、恐怖や怒りによって引き出された攻撃性を、今できることで、解消していくことによって、家庭内暴力が収まるかもしれない、ということですね。

話は少し変わりますが…

「家族と一緒にいられて嬉しい」という人は、どんな人たちなのでしょうか?

ただの家族大好き人間?
鈍感人間?
“いいひと”ぶりたいだけだったりして(笑)。

おそらく

自分のコミュニケーションの取り方を工夫している人

なのだと考えることができます。

要は、攻撃性をうまく押さえ込むためのコミュニケーション、攻撃性を発散できるコミュニケーションの方法を、そうとは知らず会得している人なのでしょう。

“相手が良い”ということもあるかもしれませんし、“相性が良い”ということもあるかもしれません。
あるいは祖父母世代など子育てを手伝ってくれる人がいたり、そもそもまだ子どものいない夫婦だったりの“環境”もあるかもしれませんが…
今それを言っても、もう遅い。

離婚するにしろ、婚姻関係を継続するにしろ、とりあえずコロナが終息してある程度将来の設計ができるようになるまでは、家庭内暴力を抑えるために、コミュニケーションの質を変えていくことが最も早い方法なのではないのでしょうか?

うまくいかないときは、うまくいっている人をマネすることで、クリアされることもたくさんありますよね。
というわけで早速パクリたいのですが…

その前に、一つだけ絶対に守らなければならない約束があるのです。

それは…
主体的であること。

自分がより良く生きるためには、何があっても相手のせいにするべきではありません。
自分のせっかくのはたらきかけに、相手が期待したような反応をしなかったとしても、責めるべきではありません。

家族だとしても、いや、家族だからこそ、期待のしすぎは禁物なのです。

うまくいっている人は、ほぼ全員例外なく、主体的な人です。
うまくいっている人をパクるなら、その根っこの部分もコピーしていく必要があるのですね。

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やってはいけないこと

コミュニケーションの取り方を変えることによって、相手からの家庭内暴力を抑え込み、解消するなら…

やるべきことより先に、やらない方がよいことを知っておくと良いですね。

・不機嫌な状態でコミュニケーションをとる
・相手のせいにする
・自分の想いを最優先
・相手の言葉をねじ曲げて捉える
・他の人を無駄にほめる
・自分ルールを押し付ける
・けなす
・マウンティング

要は、“相手にフォーカスする”ということ。
相手が嫌がることを意識しておきましょう、ということですね。

お読みくださっているあなたが女性なら、特に“男性のプライド”というところに気をつけていただきたいです。
男性は女性よりも無駄にプライドが高い人が多いのです。

あなたが男性なら“自分の当たり前”を意識していただきたいです。
常識やルールを押し付けないこと。
女性は男性に比べて、問題解決よりも“その場の感情”を重視する生き物ですからね。
他と比べるなんて、もってのほかです。

男女かかわらず、相手の不機嫌な行動を「これ、私(オレ)のせい?」と捉える人も多くいます。
ちょっとした仕草を、「自分が攻撃されている」とねじ曲げて捉える人も少なくありません。
特にストレスを感じているときは、そういう部分も出やすくなりますからね。

「責められている」と捉えると、人は攻撃性をむき出しにします。
“攻撃は最大の防御”なのです。
人が攻撃的になっているときは、自分の中の何かを守っているのです。

ひょっとするとあなたは「え?私が悪いの?」と思っているのかもしれませんね。
悪いのではありませんよ。
いま、現在地を知っただけです。
より良い未来のために今、あなたはこれを読んでいるのですから。

「イライラが邪魔をしてうまくできなさそう!」なら、対処法を後述しておりますので、ご参照くださいね。

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うまくいっている人のコミュニケーション

さて、やるべきではないことが分かれば、あとはその逆をやればよいのです。

・良い状態でコミュニケーションをとる
・自分が主体
・相手の想いを最優先
・相手の言葉の裏の気持ちに目を向ける
・相手を自然にほめる
・相手のルールと自分のルールを別に考える
・持ち上げる
・尊重して「ありがとう」

今までやったことがなければ、多少ハードルが高く感じられるでしょう。
ですがそれは、ただ“やり方を知らなかっただけ”です。

上の方法は言わば“コミュニケーションの技術”ですからね。
技術はやればやるほど、精度が高くなり、簡単にできるようになります。

「なんで私がアイツの想いを最優先しなきゃいけないんだよ!私の方が頑張ってるのに!」とあなたは思うかもしれませんね。
ごもっともです。
あなたはとてもよく頑張っています。

その一方で、今までとは違った頑張り方をすることで、より良い関係を築けるのだとしたら、どうでしょう?
すべてはあなた次第。
あなたが決めればよいことなのです。

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言い方を工夫する

以下の3つの言葉を使い分けることで、家族関係はさらにうまくいきやすくなります。

・I(アイ)メッセージ
・YOUメッセージ
・WEメッセージ

Iメッセージは「私は○○と思う」という言い方です。
これは“相手の行動を変えたいとき”に使います。
さらに「自分だったらこう言われたら受け入れやすいな」という言葉を使います。

例1)「早くしてよ!」(YOUメッセージ)
→「もう少しスピードアップしてくれると(私は)嬉しいな~」(Iメッセージ)

例2)「なんでそんなことするのよ!」(YOUメッセージ)
→「私はそれは止めてほしいな~お願いできる?」(Iメッセージ)

相手の行動を変えてほしいときは「なんで」は絶対に言わない方が得策です。
責められている感じがするからです。
「だって○○だから…」なんて言われても、あなただって納得しないんじゃないですか?(笑)

YOUメッセージは、相手を断定する言い方です。
ほめる、持ち上げるなど、相手を気持ちよくするときに使います。

例1)「私はあなたのそういうところがイイと思う」(Iメッセージ)
→「(あなたは)やっぱり最高だね!」(YOUメッセージ)

例2)「私はこの料理おいしいと思うけどなぁ」(Iメッセージ)
→「(あなたは)さすが!めっちゃ美味しいじゃん!」(YOUメッセージ)

YOUメッセージは、照れずにいきましょう。
日本人でも、ほめていいんですよ(笑)。

WEメッセージは、ともに協力し合うときの言い方です。

例1)「コロナが終わったら、(私たちは)いっぱい遊びに行こうね!」
例2)「(私たちは)大変だけど、がんばろう!」

英語で「〇〇しましょう」を意味する“Let’s”がこれに当たりますね。

うまくいっていない夫婦のほぼ9割が、Iメッセージで言うべき言葉をYOUメッセージで言ってしまったり、YOUメッセージで言った方がよい言葉をIメッセージで言ったり、WEメッセージで言わない、というデータもあります。

ほんの小さな変化ですが、受け取る側の受け止め方はすごく大きく変わるので、ぜひお試しください。

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自分のイライラを抑える

相手にはたらきかけるとき、一番の敵になるのは“自分”。
自分の感情がうまくいっていると、割とすんなりとできることも多いですよね。

自分の感情をコントロールする方法は数多くありますが、今回は今すぐ簡単にできる二つの方法をお送りします。

・足の裏を感じて息を吐き出す

怒っている状態のことを「頭にキてる」と言いますね。
何が来ているのでしょう?
“気”が来ているのです。

“気”とは意識のエネルギーのこと。
頭に意識が集中すると、視野が狭くなり、攻撃的(あるいは防御的、または逃走状態)になります。
これはちょうど、肉食動物が植物食動物を狙って、追いかけているときの状態です。

リラックスすることを「落ち着く」と言いますね。
“気”を落として着けるのです。

意識のエネルギーを足の裏に向けることで、“気”は落ちて着きます。

「足の裏が今どんな感覚になっているんだろう?」と足をモゾモゾするのも、良い方法です。

その上で、息を吐き出し、吐き切ります。
人は息を吐いている間は、力が抜けやすいのです。
吐きながら重いもの、持てませんよね?(笑)

悪い念と一緒に吐き出すイメージをすることで、落ち着きが戻ってきます。

・身体をねじりづらい方にねじる

イライラの正体とは“ノルアドレナリン”や“アドレナリン”です。
こういった物質を“神経伝達物質”と言って、脳にくるとイライラする心の状態をつくるようになっています。

ノルアドレナリンもアドレナリンも、副腎から出ています。
副腎は左右の腎臓にちょこんと乗っかっている臓器で、ここを摘出したりすると、笑えなくなったり、怒りが出なくなったりしづらくなるのです。

イライラしているとき、人の身体はねじれています。
多くは左にねじれていますが、右にねじれる場合もあります。

身体を左右にねじってみて、よりねじれる方の副腎が活発にノルアドレナリンなどを分泌しています。
ですので、ねじりやすい方と反対の方(ねじりづらい方)に身体をねじって、そのまま3呼吸くらい深呼吸をすると、イライラが収まりやすくなります。

たったこれだけで、カーッとした気持ちを避けることができますので、イライラして、相手に十分にフォーカスできないときにやってみることをオススメします。

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もう離婚したい!ではどうするのか?

家庭内暴力を避けるための方法について書いてきましたが、命の危険があるときは“逃げる”ことが重要です。
録音、撮影などを行い、しっかりと裏をとって、行政や司法の力を借りましょう。

コロナ後のヴィジョンを今から考えておいて、それに備えておくことが大切ですよね。
離婚するのか?しないのか?
誰もが自分の人生を輝かしく生きる権利があり、義務があります。

暴力を振るわれているけど、離れられないのなら…
その多くは経済的な理由が大きいでしょう。

以前こんなツイートをしました。

よりあなたらしく生きるために、あなたが今すべきことは、“より良い自分”になることではないでしょうか?

より自分を成長させて、成長した自分が人に貢献することによって、より多くのお金が手に入ることになるでしょう。

そのためには“実力”をつけること。
お金と交換できるくらいの。

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…いかがでしたでしょうか?

人は本来攻撃性を持っていること。
家庭ではそれが発散しづらいこと。
誰もが攻撃性を持てあましていること。
それを封じるには主体的に新しいコミュニケーションに切り替えていくこと。
そのために自分の感情をコントロールすること。
コロナ後のビジョンを持つこと。
分からないなら相談すること。

今回はこんなことをお伝えしました。

あなたがより良い家族生活・人生を楽しまれることを切に願っております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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