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CLを懸けた戦いが熱かった件

皆さんお久しぶりです。いかがお過ごしでしょうか、サッカーを見る人です。


実はサッカーを見る人として記事を投稿し始める前は「週一で投稿し続けるぞ!」と意気込んでいたのですが、前回のマンチェスターシティvsパリサンジェルマンの分析記事より早くも2週間が経ってしまいました。

これには訳がありまして、実は就職活動の真っ只中だったんですね。魔王オルゴデミーラを倒すためにゴッドハンド、天地雷鳴師、そして勇者へと転職していくというプランを立てていました。そのプランを遂行するのに忙しく2週間も間をあけてしまったというわけです。(どう考えてもドラクエ7をやっていただけです。本当にありがとうございました。)

ただしサッカーを見ていなかったという訳ではなく、3バック同士の熱い戦いをしていたバルセロナvsアトレティコマドリード、CL決勝の前哨戦であるマンチェスターシティvsチェルシー、ゲーゲンプレスとクロップの復活劇となったマンチェスターユナイテッドvsリバプールなどは視聴していたのですが前述の理由により記事作成まではいたらず……

という訳で今回は、この記事を書く直近の試合の中で(僕が見た中では)一番面白かったチェルシーvsレスターのCL権を懸けた最終決戦を取り挙げたいと思います。




両チームの布陣

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という訳で両チームの布陣です。まずチェルシーの方なんですけど、ここ最近、マウントやらリースやらの有望な若手をやたら登用してますよね。

ぶっちゃけチェルシーから声がかかるのを待っていた僕の立場からすれば、お前らみたいな訳の分からない若手が本当に俺を押しのけて試合に出るほど上手いのか?と文句の一つや二つ言いたくなってしまいますが、実際に大活躍している彼らのプレーをみると”俺の出る幕はねえな……”という状況に追い込まれてしまっています。(哀)


また、チェルシー対策として3バックを採用するチームは多いですが今回のレスターも3バックを採用してきています。

ただし、この3バックはチェルシー対策というより普段通りのフォーメーションを組んだ結果という側面が強いようにも思います。というのも、今シーズンの後半に入ったあたりからレスターは1stチョイスの布陣として3バックを採用しているらしいんですよね。あと個人的なイメージですが、レスターの指揮官であるロジャース監督は敵に合わせるというより自チームの完成度を上げることを優先する監督のように思います。

まあ普段からレスターの試合を追いかけているわけではない僕がロジャース采配の真意を掴もうとすること自体に無理があるんですけどねww どのみちレスターが3-4-3であることに代わりはないので、どういう意図があろうと俺には関係ねぇやww




"クロースロール"に頼らないビルドアップ

突然ですが、皆さんはクロースロールという単語をご存知でしょうか。

この単語はLeo the football氏という方が提唱した?ものらしく、レアルマドリードのクロースが得意としているMFがDFラインまで降りてビルドアップに参加する動きを指しているものだそうです。(僕はこのLeo the football氏という方を詳しく知らないので、この説明が間違ってたら申し訳ないです)

とにかく、MFがDFラインに降りる動きがあるよ~という事を言いたいわけですが、Twitterなんかを見るとこの動きの長所ばかりが取り沙汰されており弱点に触れられることがないまま持ち上げられているという印象です。

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このようにDFラインに降りることでビルドアップの手助けを行いますが、ここで注目していただきたい点はDFラインの枚数が1枚増えている代わりにMFの枚数が1枚減っているという点なんですよね。

ビルドアップを安定させることは重要ですが、ビルドアップを安定させることに力を注ぎすぎてMFより上のラインで数的不利になりがちです。MFより上のラインにも選手を送り込む可変などの工夫が無ければ、ゴールに近い場所に選手が配置されていない状況になり得点を奪う難易度は上がってしまいます。俗に言う”持たされている”という状況に陥りやすいです。(むしろ自分から陥りに行っている?)

レアルマドリード×チェルシー

レアルマドリード vs チェルシーのこのシーンは象徴的ですね。


その点、チェルシーのビルドアップはクロースロールに頼らないという選択肢を取っています。もともと3バックなのでDFラインに十分な枚数が確保されているという点も見逃せませんが、チェルシーのビルドアップにおいてはMFがDFラインに下がってくるというシーンは殆ど見られません。

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今回の試合ではレスターも3-4-3を採用していたためDFラインで数的有利を作れませんが、そのリスクを受け入れながら場合によってはキーパーを使うなどの工夫も凝らし見事にビルドアップを行っています。

また秀逸なのが、インサイドハーフのプリシッチとマウントが下がってきたりバイタルエリアを狙うことで中央での優位を確保している点です。仮に相手のDFラインがマウントやプリシッチを潰しに行くと、その裏をヴェルナーが突くというシステムも整備されています。(おそらく、この意図があるからこそのヴェルナー起用。)

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非常に補完性の高いシステムです。

漫画でありがちな、友人と共謀し友人が女の子を襲っている間に颯爽と主人公が駆けつけ、女の子を助けることでハートを奪うという連携と比べても遜色ない補完性の高さであると感じます。




勝敗を分けたミス

チェルシーの得点は、まさにチェルシーの狙いがハマった形と言って良いと感じます。

まずは1点目です

チェルシー×レスター 1

レスターの3トップが少し引き気味でチェルシーのCBを放していますが、基本的にマンツーマン気味に対応していると考えてよいでしょう。

その証拠に、チェルシーのボランチに対してレスターのボランチがプレスを掛けていますが、そのことによってボランチの脇にスペースが生まれてしまっています。

これをマウントは見逃しませんでした。

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ボランチの脇でボールを受けると一気に攻撃を加速させクロスから相手のミスを誘発しコーナーキックを奪取、そのコーナーキックから得点が生まれています。


また、このシーンはマウントのポジション修正も素晴らしいですが、プレスを受けながら針の穴を通すような縦パスでマウントにボールを供給したコバチッチのプレーも素晴らしかったです。

この試合ではコバチッチはカンテの負傷により投入されていますが、カンテとは違う持ち味であるテクニック面でチームに貢献していました。もともと持ち運ぶドリブルが上手いプレイヤーという印象でしたが、この試合では印象に残る鋭い縦パスも供給していました。


さらに2点目でもチェルシーの狙いが発揮されます。

チェルシー×レスター 2

ボランチの脇でマウントが受けることにより、レスターにマークのずれが生まれています。結果としてヴェルナーの走りこめる裏のスペースが生まれ、この流れからPKを生み出すことに成功しました。(画像ではアスピリクエタと表記していますが、チルウェルの間違いです。ただ直すのが面倒なので、このままでお願いしますww)

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図にするとこんな感じです。


もちろん、失点の直接の原因になったのはレスターの若武者であるトーマスとフォファナのミスである点は見逃せません。しかしながら個人的には、レスターにミスが発生した理由は、試合の主導権を握り続けたチェルシーがレスターに圧力をかけ続けた点にあると理解しています。

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スタッツでもチェルシーが優勢ですね。(僕がソフトバンクユーザーであることがバレてしまいましたが、致し方ないでしょう。ここから全国のソフトバンクユーザーを漁って個人情報を特定とかするなよww 絶対だぞww)


後半途中からイヘアナチョが投入され、レスターの布陣は3-5-2に変化しました。どちらかというと得点力のある選手を投入するという意図が強い交代策ではあると思いますが、結果としてこの3-5-2へのシステム変更がチェルシーのミスを誘発することとなります。

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チェルシーのDFラインに対して数的不利になる代わりに、ペレスがトップ下の位置でチェルシーのボランチのうち1枚を消すことができるのでレスターのボランチがチェルシーのボランチに対して効果的かつ強力にプレスを掛けることができるようになっていますね。

このシーンはコバチッチのボールロストなのでコバチッチのミスといえるとは思いますが、コバチッチにボールを配給したリースも安全にボールを回すために横でフリーになっていたチアゴシウバにパスしても良かったのでは?とは思います。特にラスト15分で2点リードしていた展開だけに、無理する必要はなかったと思います。

とはいえ全体のミスの量は、やはりチェルシーが少なかったと言えるでしょう。プレッシャーをかけ続けミスを(殆ど)せず相手のミスを誘発した試合巧者のチェルシーの勝利といっていいのではないでしょうか……?



(でもミスがあっても挽回できれば良い気もするけどね……)

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という訳で今回もありがとうございました。

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CL決勝は絶対にちゃんと記事を書きますww

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