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Jリーグにも認められた親会社の「税優遇」

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:まずはJリーグクラブ親会社の税優遇の話です。テーマ的にはニッチな気がしますけど、この記事読んだ人いますかね。俺はこういう話大好きすぎるけど。

:どうなんやろ。

:きっといま聴いてくれてる人は興味示してくれると思ってます、視聴者層的に。

:どういう内容か聞いていいですか、めちゃ簡単に。

:めちゃ簡単にいうと、邨田くんが上げた記事の冒頭にある「プロ野球とJリーグが同じ扱いになった大きな意味」というところで、プロ野球に認められていた税優遇がJリーグにも適用されるっていうのが大きい。
 実際どういうことで、それがなんで大きいかというと、今まではJリーグの親会社がクラブにお金を出す時は広告宣伝費という名目で出してたんですけど、
広告宣伝費ということは広告として認められなきゃいけない。広告として認められれば、それは損金参入と言って税金から控除されるんですよね。「損金算入」とか大丈夫そう?

:4月23日かなんかの委員会でこういう交渉というか調整してます、みたいな話を村井チェアマンがしていて、その時にも俺はわからんかったから、損金算入という言葉を調べるところから始めた。だから俺はわかる。損金という言葉を理解、というか調べた。

:単純に1億円の売り上げがある企業が1千万円を広告費として計上すると、その1千万円分は税額から控除されて、本来だったら1億円に税金がかかるところを9千万円だけに税金がかかるようになる。
 なんだけど、その広告宣伝が1千万円に見合ってるのかと言うのを普通は見られるわけですよ、一般的な企業であれば。だけどプロ野球であればその基準が緩いというか。だから普通にスポンサーとして出してるお金も広告宣伝費として認められるし、他方で球団が赤字だったから補填するお金、普通でも見たら広告じゃないんだけど、それも広告と見なされて損金算入される。っていうのがプロ野球の特例だったけど、それがJリーグにも、さらに村井チェアマンの言葉だとサッカー界、スポーツ界にも適用されるようになった。

:そう言う意味での「優遇」。(村井チェアマンは)「どのスポーツでも」っていう言い方してたよな。

:言ってましたね。あれ個人的にはどうなんだろうって思ってますけど。

:俺もそのまま受け取っていいんかわからんかった。

:そもそもあれって親会社と子会社っていう関係性があって成り立つんで、少なくともアマチュアには適用されないんじゃないかなと思ってるけど。

:プロ野球の場合は親会社と子会社の関係って、例えば巨人と読売新聞みたいな関係。

:「DeNA」と「DeNA」みたいな。ややこしいな笑

:「DeNA」と「ベイスターズ」な。サッカーだったらガンバは「パナソニック」になる?読んでみて薄い理解ではあるんやけど、そこはどうなるんやろと思った。

:ガンバだとパナソニックになると思う。資本関係があるのが前提で、ガンバの場合はパナソニックが70%株式を持っているようなので、パナソニックだと認められる。逆に大阪ガスとかだと、株式持っている割合が少ないから認められないと思う。

:めっちゃ大きく、1クラブ1個親会社ってこと?

:1つだね。これの影響としては親会社がクラブにお金を出す名目が増えるから、お金を出しやすくなる。あと、ここは俺も理解し切れてないんだけど、スポンサー料だけじゃなくて貸付金、親会社からクラブに対して貸したお金をクラブが返さなくても税優遇を受けられるらしいんですね。これもそうなんだってびっくりした。広告に限らずお金を入れられるのは大きいメリットだと思ってます。

:なるほど。

:ちなみに個人的にはなんでこの話が出たかっていうところが面白い。そもそも広告宣伝費っていう名目だと広告として認められるかがポイントで、今回なんでこの話が出たかっていうと、新型コロナの影響で全試合実施できないってなった時に、それってスポンサーが広告費として出してるけど広告価値の減少じゃないですか。つまり1年間34試合に1億円出してるのに、それが17試合になったら広告価値も本当は5千万円のはずでしょ?ってことになる。そしたら5千万円分は損金算入できるけど、残りの5千万円分は広告宣伝費じゃないですよねってことになる。これが事の発端。
 僕はこれを読んで、新型コロナの影響ってこういうところにも出るんだ、見えてない部分だったので、こういうところまで見えているってすごい優秀なんだろうなって思いました。

:話としては、さっきもチラッと言ったんやけど、4月23日にそういう話、それこそこの後話す投げ銭とかの新しい収益のシステムも注視してますって話と同じ文脈というか、一連の流れで出たと、確か記憶してるねんけど。そのときは俺はピンときてないっていうかさ。言ってることはわかるねんけど、あんまこう聞き馴染みの無い言葉があって、なるほどねって言葉を調べて終わるくらいだった。話題になってこういう影響かってはっきりわかるようになった。
 あと野球が優遇されてるっていうのも、なんかはあって感じ。でもすごい古い話やんか。

:あれ元の話がいつだっけ。1954年か。

:1954年ってことは、当時と今でプロ野球の親会社って全然違うやん。
多分当時は南海が持ってたし、阪急も持ってた。そういう鉄道系の球団保有が多かった。ヤクルトもいつからかわからんけど持ってる。ただ確実に鉄道会社が保有している割合が多かった。そういうとこに対する配慮みたいなんを感じる。

:影響力あったもんね、当時は。

:今となってはそうじゃないやん。ソフトバンク、DeNA、楽天って感じでさ。
そういうとこが得してたんか、とは一概には言われへんけど、なかなか変わらもんやねんな、60年以上扱いが。親会社が変わったくらいじゃ。

:これは法令ではなくて、通例って言ってるから、どう適用するかみたいなところなんだと思うんだけど、こういうのは中々変わらないよね、前例主義だったりするから。

:だからJリーグ側が今回一連の新型コロナウイルスの影響に合わせて乗っかりに行ったというか、話をしに行くことができた。

:だからここに関しては結構良い方に転がったよね。どこまで戦略的に行ったかは気になりますね。仕方なく行ったのか、チャンスと見たのか。

:どうなんやろ、なんとも言われへん。話としては木村専務理事と若いスタッフ、というかサポートした人の2人で交渉を進めたそうです。

:もう一人いるっぽいね。

:ふふ、隠れた有能がもう一人、Jリーグに。

続きます。

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