見出し画像

なんでダヴィド・ルイスを批判するの?

文=田島 大

 シーズン序盤に2本もPKを献上し、西ロンドンから「やっぱりね」というささやき声が聞こえた。さらに第9節のシェフィールド・ユナイテッド戦でセットプレーから失点して敗れると、もろい守備が非難の的になり「Same old Arsenal」(相変わらずのアーセナル)と指摘された。「中学生のような守備」とも。

 だが、それを聞いて、我慢の限界に達した。「お前だけには言われたくない」。元アストン・ヴィラのリー・ヘンドリー(若い読者はヴィラのジャック・グリーリッシュを想像してほしい)には、そう言い返してやりたくなった。確かに、ダヴィド・ルイスは集中を切らすこともあれば、空中戦でサボることもある。でも、ビルドアップに参加して美しいロングフィードを披露してくれる。だからルイスでいいし、ルイスがいい。マンチェスター・シ
ティほどの精密さは期待しないし、リヴァプールほどのダイナミックなプレーも求めない。 ただ、自然と笑みがこぼれてしまうような、創造性豊かな攻撃が見たい。そう考えると、アーセナルが抱えている問題は、守備よりも「全体的にヘタになった?」と感じる技術面にあると思う。

この記事は、11月15日発売の雑誌『SOCCER KING』12月号から抜粋したものです。このほかにも「異変だらけの序盤戦、36のなぜ?」と題し、各国の序盤戦で生まれた疑問に迫っています。

▼このほかにも欧州4大リーグの序盤戦に生まれた疑問に迫っています。雑誌「SOCCER KING」12月号のご購入はこちらから!


最後まで読んでいただきありがとうございます! 「こんな記事を読みたい!」「これおもしろかった!」などのコメントもお待ちしております。