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バルサアカデミーキャンプに参加したときの話

今回は、次男がバルサアカデミーキャンプ(春)に参加した時の話を書いていきたいと思います。


バルサアカデミーキャンプとは?

そもそも「バルサアカデミーキャンプ」とは。

FCバルセロナが主催するジュニア向けのサッカーキャンプ。各地で開催されるキャンプには、インテンシブキャンプとデイキャンプの2つの種類があります。インテンシブキャンプは、1泊2日の宿泊付きで、デイキャンプは日帰りで行われます。MVPに選ばれた選手には、現地バルセロナでのトレーニングに招待される特典があります。

毎年、春・夏・冬にキャンプが開催されます。時期や開催される会場にもよるのですが、2~4日間にかけて日帰りもしくは泊りでバルサのトレーニングが受けられる、というものです。

このキャンプの目玉になっているのは「MVP」です。各回(各シーズン)で全会場から1~3人の「MVP」が選出されるのですが、選ばれると無料で現地バルセロナでのトレーニングに招待されます。

過去MVPに選ばれた選手には、久保建英選手がいます。このMVPによるバルセロナ遠征が久保選手にとってFCバルセロナ入団のきっかけになったことはとても有名な話です。

これまで約11,000人の選手がキャンプに参加、MVPに選出されたのは43人。選ばれたのは参加者の0.4%ですのでとてつもなく狭き門です。

バルサキャンプの一定の選考基準をクリアした選手は、「バルサエリートプログラム」に招待されます。

MVPと同じく、現地バルセロナへの遠征プログラムとなりますが、こちらはMVPとは異なり自己負担での遠征となります。

このプログラムの選出基準は、

・FCバルセロナの価値観を実践できているか?
・FCバルセロナの戦術を理解し、周囲の状況を把握しながらテクニックを発揮しているか?、など

…とのことですが、
全キャンプ参加者の中から10%ほどが選ばれます。
費用は45~50万円ほどです。今は円安ですので、もっと高いかもしれませんね。ただし得られる経験は金額以上のものであるかと思います。

次男がバルサアカデミーキャンプに参加

小4の次男が今年、バルサアカデミースプリングキャンプに参加しました。参加時期は4月でした。
小6の長男にも参加を勧めたのですが、本人がそこまで乗り気でなかったこと、クラブチームの合宿と重なってしまったこともあり、次男のみ参加することにしました。

キャンプを知ったきっかけ

長男が小3だった頃、学校の友達がバルサアカデミーキャンプに参加し、エリートプログラムに選出され海外遠征した話を聞き、親である私も元々このキャンプに興味がありました。

調べてみると「3~4日間のデイキャンプで10万円…高い、、、」とても簡単に払える金額ではありません。

とはいえ、このようなキャンプに参加できるのも一生に一度ですし、来るべき日に備え、お金を少しずつ積み立てていくことにしました。

参加のタイミング

キャンプに参加するきっかけになったのは、昨年、長男・次男がクラブチームに移籍したことです。
少年団からクラブチームに移籍したところ、長男・次男ともに周りのチームメイトとのレベル差に親として愕然とし、移籍3カ月後は二人はBチームのベンチでしたので、親としては焦っていました。
(今思えば、親が焦るというのはおかしな話で…二人がサッカーを楽しんでいれば焦る必要は全くなかったのですが、、)

勝手ながら親として、「何か二人が変わるきっかけがないか。」と色々調べていたところ、バルサアカデミーキャンプの広告を見てその存在を思い出しました。

さっそく春休み期間中、長男・次男にバルサアカデミースプリングキャンプを長男・次男に勧めてみました。

長男「え~、何それ‥‥。う~ん」という微妙な反応、、。
次男「なんかよく分からないけど、行く」との反応でした。
これは内向的・慎重な長男と、外向的・あまり深く物事を考えない次男との性格の違いです。

前述の通り、元々長男はクラブチームの合宿と重なってしまいましたので、次男だけ参加することになりました。

次男はデイキャンプに参加

会場は家から通える範囲でしたので、合宿プランよりも3~4万円安いデイキャンプ(4日間)に参加することにしました。

キャンプ参加者には、練習着・ソックス・ナップザックがセットになったトレーニングキットが支給されます(正確にはそれらが代金に含まれています)。

キャンプでのトレーニング初日

初めての場所、知らない子たちとのトレーニングですので、参加前、次男は珍しく緊張した面持ちでした。周りの子たちのツワモノ感が半端じゃなかったです(笑)

参加者は会場で100人以上はいたのではないでしょうか。全体的に小学1~4年生がほとんどを占めている印象でした。小6と見られる子は数えるほどしかいませんでした。

初回トレーニングでレベルチェックが行われたようで、約10人1グループに分けられます。次男は小3~4のレベルが上のグループに入ったようでした。

私は全てのトレーニングを見届けたわけではないのですが、
ビブス鬼ごっこ、パス練習、ゲーム等々のトレーニングが繰り返し行われ、改善すべきポイントがあった場合には、トレーニングを止め、スペイン人のコーチが指導している様子でした。

次男はスクールとクラブチームで鍛えられた経験が活きたのか、トレーニングには問題なくついていっているようで安心しました。

初日のトレーニング終了後、次男に感想を聞いてみました。

楽しかった!友達もできたよ!

…とのことで、本人が楽しめたようで何よりです。
ただ、外から見るといつものスクール・クラブチームの練習と大差ないような印象があり、、果たして10万円払った価値があったのか、この時点では疑問を持っていました。

あっという間に4日間のキャンプが終了

私は次男の送り迎えに徹し、あっという間に4日間のトレーニングが終了しました。

次男に聞くと、トレーニングのメニューは毎日ほぼ同じだったようです。
途中でグループ変動もあったらしく、上手い子は小6のお兄さんグループに移動していったそうです。

次男から聞いたキャンプで印象的だったことを以下記載したいと思います。

・昼食
食べきれないほどボリュームのあるお弁当がでてきたようで、「食べ切るのが大変だった」と言ってました。
やはり…バルサメソッドとしても食育は大事にしているのだと思いました。
次男は「全部食べたよ!」と嬉しそうに報告してくれまして、食べることの大切さをここで教わったのでしょうか。これは参加して良かった点の一つです。

・ゲーム
各日最後にグループ対抗のゲームが開催されていたのですが、印象的だったことは二つです。

一つ目が、ゲーム開始前の入場です。FCバルセロナのテーマ「イノム」の歌に合わせて入場していくのですが、毎回「歌に合わせて入場していくのが楽しかった」と話していました。

二つ目が、「ゴール時に喜ぶこと」です。ゴールを決めたら、コーチから「喜んで!」と指導されるそうです。一日目のゴールはみんな固かったのですが、最終日にゴールを決めた時はみんな笑顔で喜んでましたね。

頭を使う練習が多かった
次男曰く、「頭を使うことが多くて、頭が疲れた」と言っていました。複雑で頭を使うルールの練習が多かったようです。

4日間を通して、次男は「行って良かった!楽しかった!」とのことで、ひとまず親としては満足です。
最終日にはバルサグッズを購入できるコーナーがあり、長男も一緒に買い物をしバルセロナ現地に行ったような雰囲気も楽しむことができました。

次男がキャンプに参加した結果

次男はMVPにもエリートプログラムにも選出されませんでしたが、本来、スペイン現地でないと得られないであろうトレーニングをスペイン人コーチが特別来日し直接教えてくれることを考えれば10万円は安いという考え方もできるかもしれません。

また一つ驚いたことがありました。

次男が参加したスプリングキャンプの全会場からMVPに選ばれた選手は、次男ととても近いグループで何度も紅白戦で対戦した選手でした。

私もその子を見ていたのですが、一人でドリブルで何人もごぼう抜きしたり(一見)スーパースターのような選手でなかった印象でした。
次男曰く、「紅白戦でもっと警戒されていた子もいた」とのことでしたが、スペイン人のプロコーチから見て、バルサの戦術の理解度だったり、ポテンシャルだったり、伸びしろだったり…プロでしか分からない観点で見ているのだと思いました。
てっきりMVPに選ばれるのは、バケモノじみたプレーをする選手と想像していたのですが、これは私にとって大きな収穫でした。

キャンプ参加後の次男の変化

キャンプ参加直後、親としては「10万円出して普通にトレーニングに参加しただけ。10万円はMVPへの挑戦権のようなもの…?」と疑念を持っていたのですが、次男に明らかな変化が出てきました。

当時、次男はクラブチームでBチームのベンチでしたが、キャンプ参加後あたりからAチームに抜擢されるようになり、大会でAチームの臨時キャプテンに任命されることもありました。

コーチや保護者からも「最近、次男君 すごいよね…」とコメントをもらうこともあり。正直、親の私から見て、どこにどう変化があったかよく分かりませんでした。

本人の気持ちも追いつかない急激なスピードでAチームに昇格、そして臨時キャプテンに任命されたものなので、上手くパフォーマンスを出せず、結局また元のBチームに落ち着いてしまいましたが、瞬間風速的なものであるにしろ、たしかにキャンプに参加した効果はあったと思います。

バルサのコーチ曰く、

バルサアカデミーキャンプは、バルサアカデミースクールで一年間かけて教えているメソッドを短期間に凝縮したプログラム

とのことでした。

結果的に、バルサアカデミーキャンプに行かせてよかったと思いました。

バルサアカデミーキャンプ参加する望ましい時期

今回、次男は小4でバルサアカデミーキャンプに参加しましたが、サッカーの育成の観点で以下が望ましいと思いました。

  • 参加するなら小2または小3

  • 事前にサッカーの基礎を身につけておく

小4で参加するにはちょっと遅かったなという印象です。理由は参加者のほとんどが小3までの子が多かったこと。過去のMVP受賞者で見ると、小学校高学年は少なく、低学年が多いです。また、小2~3でキャンプを経験すれば刺激になるし、自信もつき、あれこれ考えずに純粋にキャンプを楽しめる年代だと思います。

またキャンプのレベルはそこそこ高いので、ある程度サッカー経験(サッカーの基礎)がないとトレーニングについていくのは厳しいと思いました。

最後に次男から聞いたコメントですが「泊りで行きたかった!」とのことでした。泊りの方が友達と仲良く過ごせる時間が多かったからだと思います。
参加するなら泊まりがオススメです。

まとめ

以下まとめです。

  • バルサアカデミーキャンプでMVP・エリートプログラムに選出されると海外遠征のチャンスあり

  • キャンプ参加費用は高いが、バルセロナ現地同等のトレーニングを受けられるという意味では安い

  • MVP・エリートプログラムに選出されずとも、キャンプのトレーニングに参加した経験は活きている

  • キャンプに参加するなら、サッカーの基礎は必須。タイミングは、小2~3がオススメ








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