背徳感喪失!

3月に入って僕の生活環境が劇的に変わりました。

今までやっていたコンビニのアルバイトをしなくなったのです。






上京して2年目のまだ大学生だった19の頃に始めたこのアルバイトは
気付くと31の春まで12年間やっておりました。

楽しかったのは最初の2,3年だけでした。
初めてのコンビニのアルバイトで、なんならコンビニに入るのもそれまでの僕はあんまり経験がなくて
高校のときも学校帰りに寄ってジュース買ったり肉まん買ったりなんか1,2回くらいしかしたことないんじゃないかな。
そのくらい僕にはコンビニエンスストアというのが新鮮で
商品を並べるのとか、レジで接客するのとか
ホットスナック作ったりとか
中でも僕が大好きだったのは
ソフトドリンクの補充でした。 
売り場の反対側というか裏側にある冷蔵庫に入って
中にある飲料を売り場の棚に補充するんですけど、
”今までお金を払わないと触れることが出来なかったペットボトルや缶の商品を「補充する」という名目で好きなだけ触れているこの状況(しかも密室で)”
に背徳感を得ていました。

しかし何年もやっていると
いつしかその楽しさもほとんど消えていて
冷蔵庫の中から飲料の隙間越しに店内を覗き見て
万引きしてる人がいないか、
一度商品を手に取って全然違う場所に戻す人がいないか、
店員でもないのに商品の並びをきれいに整えてる人がいないか、
床のタイルを一枚一枚はがして地下へ通じる隠し扉がないか探している人がいないか、
こちらを覗き込んでくる人がいないか
それだけに集中するだけの日々になっていきました。


そんな日々が
ようやく終わりを迎えました。


何の寂しさもありませんでした。

それはもうとっくに楽しさのピークを越えていて
何も感じない状態で感じないようにした状態で時間をやり過ごしてきたからでしょう。


逆に喜びがあるというわけでもありません。
バイト先の閉店に伴って辞めただけで
苦しくて苦しくてやっとのことで辞めたわけでもなく
他にやりたいことがができて辞めたわけでもなく
芸人の収入が安定してきたから辞めるわけでもないからです。

希望的な退職というよりも
偶然的な退職だったので
この機会に意味を持たせるのは自分次第のような気がしています。

「ほら、望んでた環境用意してやったよ。
あとは好きに使えば」
って言われてるような。



大気中にある銀イオンを吸い込んで金を生成できる特技をたまたま持ち合わせていたおかげで
あと数ヵ月はそんなにバイトしなくても生きていけるので
このたくさん時間が自由に使える数ヶ月は
僕にとって何かを変える準備をするのに絶好の機会だと思うんですけど。

1ヶ月前までは朝6時に起きてバイト先までせかせかと自転車こいでたのに
最近は9時にまだ布団にいる。




早起きをしなくていい最高の日々だけど
油断したら引き釣り下ろされる日々でもあるから気を付けないといけません。

これからは動画も定期的に上げ続けるし
ネタもそれに使う小道具もたくさん作るし
こうやってブログ書けるし
網戸に付着した汚れも好きなだけ取れる。
これらにたっぷり時間と愛情をかけてやるか。
かけさせてもらおうか。

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