カナブンパンチ
目指せスーパースター。蕎麦宗です。
「バチン」
「痛って〜」
今朝のことだ。梅雨時の悪天候のせいで一週間ぶりとなった自転車通勤。僕は狩野川の堤防上をロードバイクで飛ばしていた。川面の向こうには久し振りに顔を出した富士山が見え、頭には傘を被って今夜や明日の雨を知らせている。そのまま右へと視線を箱根方面へと移すと、稜線は今まさに降っているのではないかという雰囲気の雲に覆われている。
その瞬間だ。首を右に振ってちょうど左の頬を正面へ差し出す格好になったところへ、パンチが飛んできた。実に痛い。おいおい誰だ、カナブンだ。時速40km/hで走っている自分へと、時速9km/hのあの硬い殻の身体が突っ込んでくるのだから実に恐るべし。頬に穴が空くのではないかと思った程のビンタだった。
…何年か前にカブトムシと正面衝突したこともある。明らかにこちらへ飛んでくるのがわかったので、
「避けろ、曲がれ!」
と叫ぶ。しかしながら、そうカブトムシに向かって声を荒げたところで、飛翔が下手くそなあの虫が言うことを聞くはずもなく、一直線に向かって来た。結局、堤防上の道幅が狭くなるところゆえに避けきれず、ヘルメットにオフセット衝突。その衝撃やヘビー級パンチだった。あ〜、顔じゃなかったのが不幸中の幸い。
たまに虫の多さには辟易するとはいえ、堤防上がアスファルト舗装されていて気持ちよく走れるのが狩野川沿い。つくづく伊豆は恵まれた所だと、自転車乗りならば実感出来ることだろう。通勤にせよトレーニングやレクリエーションにせよ、実に嬉しくありがたい限り。自転車好きの方々は是非ぜひ伊豆への移住を考えてみてはいかがかな。ただし、虫、特にカナブンやカブトムシのパンチにはご注意あれ。
では、ガンバラナシませう。
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