カラー剤と死産の関連性(美容師)
またエコチル調査から。
2022年1月25日発表
「妊婦の職業上の化学物質ばく露と胎児死亡との関連について」
全文はこちら↓をご覧ください。
https://www.yamanashi.ac.jp/wp-content/uploads/2022/01/20220125pr.pdf
【結果(引用)】
結果は全文を読んでもらえばわかりますが、
妊娠発覚時に美容師であることと死産の発生割合が大きいとの関連が認められたとのことです。
一般的なカラー剤(毛髪染め)に含まれているアニリン誘導体*が影響しているようです。
アニリン誘導体は染料(毛染め剤)、プラスチック、発色色素などに含まれる化学物質です。
「世界のアニリン誘導体市場は、2027年まで年平均成長率6.0%で成長する見込み」との記事も見かけました。
(これからますます使用量が増えてくると、私たちの身体にも影響があるかもしれませんね。)
山梨大学の発表では、仕事で毛髪染めの使用頻度が高くなるほど死産の発生割合が大きいという結果が出ています。
結果としては「週1回以上の仕事上の毛染めの使用」となっていますが、データを見てみると、不使用に比べて、月に1~3回使用している方でも若干死産の発生割合が高くなっています。
週1回以上となると美容師さんぐらいかもしれませんが、月1回だとカラーリングや白髪染めをしている一般の方も多いのではないかと推測します。
私の友人でも30代から白髪が出てきて、妊娠前・妊娠中にも白髪染めをしていました。(その友人の妊娠出産は30代と40代の2回)
白髪染めのためですが通常のカラーリングです。
高齢出産も増えているので、妊娠が発覚したら、カラーリングを止めるか、ヘナを使うなど変更したほうが良いかもしれませんね。
頭皮の経皮吸収率は腕の内側より3.5倍と言われています。
頭は鼻や口も近いので、吸入・吸引でも体内に入りますね。
美容師さんはもちろんのこと、妊娠中の一般の方も、カラーリングにはご注意ください。
*アニリン誘導体・・・皮膚障害やメトヘモグロビン血症を起こすと言われています。皮膚からの吸収(経皮吸収)や呼吸による吸引が多量に行われることによって、体内の酸素を運ぶ物質であるヘモグロビンを酸素が運搬できないメトヘモグロビンに変化させ、死に繋がることもあるメトヘモグロビン血症を起こす。胎児は大人と比べてヘモグロビンがメトヘモグロビンに変化しやすいことがわかっている。
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