暮らすって物入りね

「お金が無い」をどうポジティブに言い換えるか考えて、たどりついた私の答えは
「ほしいものがありすぎる」だ。

ほしいものがあるということは良いことだと思う。私はこの世を生きていくのにかなりモチベーションになっている。私は絶対ミニマリストになんてならない。

しかし私は本当に欲しいものがありすぎる。Amazonのほしいものリストは全部見るのに20分くらいかかる。

小学生の頃、市民図書で読んでから大好きな漫画の全巻セット、何年も前からリストにいる宮崎駿のDVDセット、2冊で1万円もする海外製の手帳、少しずつ集めているスターウォーズの2頭身のフィギュア、中がフワフワの可愛いクロックス、次のセールで買おうと思ってから2回もセールが過ぎた美味しい冷凍のピザ。

たくさん私の好きなものが詰まったリストは、もはや私の棚である。

眠れない夜や何も考えたくないときに眺めては、これを買うために頑張ろうと前向きな気持ちになる。

しかしこの欲しいものたちを本当に私の棚に置ける日はまだ遠い。

暮らしは物入りだ。

実家暮らしからひとり暮らしになってお給料の使い道はガラッと変わった。
自分の暮らしのために必要不可欠なお金は思っていたより多い。

魔女の宅急便でキキが、スーパーでフライパンを手に取り値札を見て「暮らすって物入りね」と言った気持ちが本当に身に染みてよくわかる。

引っ越して1ヶ月以上経つけれど、私の部屋には照明が無い。
実家からデスクライトだけ持ってきたので、暗くなったらテーブルの上をオレンジ色に照らして生活している。

これが意外と明るいので特に不自由は感じていない。

照明以外にもイスは一脚しかないし、スプーンはあるけどフォークはないし、洗濯物を干すためにベランダに出るサンダルもないし、棚も足りていない。

実家から持ってきた大好きなピクサー映画のカーズのキャラクターの大変可愛いラグは、テーブルとイス一脚がギリギリおさまっている。

棚は今度実家から持ってくるので、ちょっとあふれて床に置いてある物はもうすぐしまいこめる。

誰かが来たときはベッドをテーブルに寄せて2人座れるようにしているし、別にフォークは無くても大丈夫だ。パスタはお箸で食べればよい。

ベランダに出て洗濯物を干すときは、玄関からスニーカーを持ってきてつま先立ちで履いて干す。お気に入りのスニーカーなのでかかとを踏まないように細心の注意を払っている。

洗濯かごもないので洗濯機とベランダを何回も往復して干している。

安く済ます手があるのはわかっているが、私は自分が可愛いと思えないものはそばに置いておきたくないめんどくさいこだわり人間なので、可愛いクロックスが買えるまではこのスタイルで我慢する。

欲しいものと必要なものがごっちゃになって買い物をミスることはざらだ。

スタバの限定のリユーザブルカップなんて買ってる場合じゃあ無い。高かったくまのキャップはまだ袋から出していない。一応。念のために。

無いものは無いのであるもので工夫して暮らす。なんだかんだ楽しめている。

ただ問題はキッチンだ。キッチンには毎日立つので早めに解決したい。

キッチン下の収納は広いが棚がないので、ほとんどデッドスペースになっているし、キッチン上のまな板を置くスペースが狭すぎて洗い物を置くにもちょっと量が多いと乗り切らない。

床に水切りマットをひいて、食器を流してはちょっとしゃがんで置き、ざるを流してはちょっとしゃがんで置き、を繰り返している。
ながらスクワットにもほどがある。

コンロの上を作業台にできるコンロカバーを早く買って、洗い物を流したらスッと横に置けるようになりたい。

あと野菜の水切りをするぶんぶん回るやつもほしい。
いちいちレタスをキッチンペーパーで拭くのはとても時間がかかる。
キッチンペーパーの消費も激しいし、やっと胡麻ドレッシングを買ったのでサラダをもりもり食べたい。

この二つを買うためには3月16日に発売されるジョジョの奇妙な冒険第3部の一番くじをなんとしても我慢しなくてはならない。

1回くらいいいかなとか絶対に考えてはいけない。一番くじを1回だけ引くことはできないのだ。かっぱえびせんを1本でやめられないように。本当によくできた商売だと思う。

嗚呼、私はほしいものがありすぎる。


スタバの限定のリユーザブルカップを買った日の話
(ちなみにカップは今水を飲む専用のカップと化しています)


どんなにほしいものがありすぎても、食べることだけは大切にしているので食費は確保しています。しかし米が届くまであと4日。困りました。

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千尋 Artwork Instagram @chi_hi_ro.y


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