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技術士 (電電/電設) むけ研鑽 - R5 再現論文 III -

ようやく最後の科目にたどり着いたのでもう一息だけ踏ん張ってみる。



1.再現

1) どのように問題を選択したか

問題文は以下サイトを参照。

https://www.engineer.or.jp/c_categories/index02022224.html

III-1 はスマートコミュニティの電力最適化、III-2 は高齢化社会への対応、という二択。分散型電源は用語だけ聞いたことあるレベルであり、一般人以上の知識はない。高齢化社会についてもさしてアドバンテージはないものの、課題としてイメージがしやすく、選択することとした。

2) 問題文をどのように解釈したか

後から見返すと設問のボリュームでは明らかに III-1 の方が多く、大外れすることがなかったのではないかと思う。逆に言えば III-2 はすでに課題の共通認識はできている = 技術士を目指すものとしての教養の範囲で知っている、ということで、実はハードルが高いのはこちらだったのかもしれない。
この時点ですでに問題文を解釈してヒントを見つけよう、という意識は吹っ飛んでおり、独断と偏見で論述することとなった (当日はガス欠でそういう状態に陥ったことにも気づいていなかった)

3) どのように回答を構成したか

(1) 超高齢化社会へ対応するための 3 つの課題
多面的な観点がパッと浮かばなかったものの、超高齢化社会の対象を観点として、

  • 未病層: ヘルスモニタリングとアクティビティ支援

  • 介護層: 食事管理と運動支援 (パワードスーツ)

  • 医療層: 医療施設の自動電動化

と階層分けて論述することとした。各層の境目をハッキリ定義しなかったため、課題も独立したものではなく、少しずつかぶってしまう内容となった。

(2) 重要と考える課題に対する複数の解決策
ここでひとつだけオヤと思ったのは、重要と考える理由を述べるようには言われていない点。とはいえ何も書かないと唐突だろうと思い、

  • 未病層 → この層が介護層・医療層の予備軍であるため優先すべき

という程度のことは申し添えておいた。解決策としては、

  • ヘルスモニタ: 現行スマートウォッチ (装着した身体関連のみ) に加え飲食店からの栄養データ、寝室からの日照データ等から健康生活を総合マネジメント。

  • アクティビティ支援: 移動負担を緩和するための自動運転車

など、思いつくままに綴った。電気設備と紐づけるのが難しく感じたので、施設との関連が深い「医療層」を選択しておくべきだったと振り返る。

(3) 新たに生じうるリスクと対応
データ駆動の世の中になることからデータ漏洩を新たなリスクとして挙げた。データをあつかう拠点としてデータセンタと紐づけ、サイドチャネル攻撃を意識した電磁遮蔽を対応とした。
ここで述べた知識は技術士試験というより情報処理技術者試験で得た知識であったが、ここの論述に限っては、そこそこ電気設備と紐づけられており、次年度も使えそうな手段であると思う。

2.振返

1) AI 回答

Q: 私は、科学技術に関する技術的専門知識と高等の応用能力及び豊富な実務経験を有し、公益を確保するため、高い技術者倫理を備えた優れた電気電子分野/電気設備の技術者です。世界に類を見ない速さで超高齢化社会を迎え、様々な施設・設備・製品・サービスが開発されている中、多面的な観点から 3 つの課題を抽出して、そのうち最も重要な課題を挙げてください。その課題について複数の解決策をアドバイスいただけますか。また、それら解決策をすべて実行しても新たに生じうるリスクと対応について、専門技術を踏まえて論述していただけますか。

ChatGPT 質問

A: 超高齢化社会における電気電子分野/電気設備の技術者としての観点から、以下の3つの課題を抽出し、最も重要な課題について解決策とそれに伴うリスクと対応策を提供します。
・課題1: 高齢者の安全と健康の確保
・課題2: 高齢者の社会参加と孤立の軽減
・課題3: 環境への配慮と持続可能な社会の構築
→ 最も重要な課題: 高齢者の安全と健康の確保
解決策1: スマートホーム技術の導入
IoTデバイスを活用して、高齢者の健康状態や生活状況をモニタリングし、異常があれば自動的にアラートを送るシステムを構築します。転倒検知センサーや心拍数モニターなどが含まれます。
解決策2: テレヘルスケアの拡充
遠隔医療技術を利用して、高齢者が自宅から医師とコミュニケーションを取り、診断や治療を受ける仕組みを整備します。
老朽化した施設の改善: 高齢者向けの施設や住宅の電気設備を見直し、火災予防対策や非常時の備えを強化し、安全性を確保します。
[リスクと対応策] スマートホーム技術やテレヘルスケアの導入に伴い、プライバシーやセキュリティのリスクが懸念されます。データ漏洩やハッキングから高齢者の個人情報や健康データを守るために、強固なセキュリティ対策と暗号化技術の実装が必要です。また、テクノロジーの利用が高齢者にとってハードルになる可能性があるため、利用者の意見やニーズを十分に考慮した設計とサポートが重要です。
以上の解決策を総合的に実行することで、高齢者の安全と健康の確保が図られ、超高齢化社会における重要な課題に対処できるでしょう。しかし、新たな技術導入には常にリスクが伴いますので、適切な対策と継続的なモニタリングが不可欠です。技術者としての専門知識と倫理観を活かし、持続可能な社会の実現に向けて努力を続けていくことが重要です。

ChatGPT 回答

存外、課題の方向性としては的外れでもなかったかなという感触。ただ、わかりやすい題材としてスマートホームやテレヘルスケア (これは初耳。テレイグジステンスの応用?) という専門用語を出せるかどうか、が力量と思う。
リスクについても、プライバシを挙げたのも悪くなかった様子。それに加えて、テクノロジ自体がハードルになるという視点は自身には乏しかったため、これも次年度以降に補うべき視点と顧みる。

2) 改善案

こうして振り返ると観点の時点で尻すぼみであったなと反省する。必須科目 I のときと同様に SQCDE のフレームワークでオーソドックスに展開するのが良かった。また、本質的な問題解決でなくなる恐れはあるが、解決策に電気設備が見えているもので展開したほうが立場をわきまえた構成にできただろう。# この点のバランスは追って要検討

  • S 高齢者の安全: テレヘルスケア, 住宅見守り

  • Q 高齢者ライフ改善: スマートホーム, ヘルスモニタ

  • E 高齢者による環境負荷の軽減 (自家用車利用が増える?)

この構成であれば、リスクと対策は先に触れたようにプライバシ対策で書けるだろう。

ここまでを振り返って要点は以下と感じつつある。詳しくはそれぞれの科目のコラムで書くが備忘のためにも書き溜めておく。

  • 電気設備が見える解決策とする

    • 携帯端末やモビリティになると電気/電子応用に寄ってしまい不適となりそう

  • 観点の切り口はザックリ分ける

    • 各論の中で切ろうとしても独立した軸にならない。SQCDE や PEST など。

  • 解決策は得意領域に引き込む

    • イコール電気設備のはずであるがその中でも実務に近い話など。直近の自身の例では環境系は A 実績もあるので好適。

  • 社会課題を自分事として考える

    • 会社が考える、ではなく組織から切り離された自身がどう考えるか。日常のニュースを聞いてどう考えるか、をレベルアップして、白書を読んでどう考えるか、など。

以上。

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