えらい I に時間がかかったが II についても同様に書き綴ってみる。
1.再現
1) どのように問題を選択したか
問題文は以下サイトを参照。
選択問題は以下の通り。
本年に限らずこの科目については、電気設備のうち次のようにカテゴリが別れるものと思われる。
自分の勝手な所感ではあるが受験者に公平に選択機会を与えようと思うと、前者に偏った出題にならざるを得ないのではと思う。後者について、もちろん UPS や雷害対策も含まれるものであるが、実務で多くこなすような生産設備の電動機等の話とは少し棲み分けが異なる。この観点での分析は自身の身の上が大きくバイアスしているところもあるので、自己分析の際にあらためて触れることにする。
で、本年度で言えば II-1-2 は完全に施設寄りの話であり選択は不可。残りは実務ではあまり扱わず、セミナ等で聞いたことあるレベル。ということで、実情に即して言えばいったんこの科目を飛ばした (苦笑) II-2 を書ききって帰ってきてから選択したのが II-1-3。しかるにポジティブな選択理由など皆無で、かろうじて課された個数の回答ができそうだ、という点のみに尽きる。
2) 問題文をどのように解釈したか
技術論述なのでそこまで深い解釈は要しないかとも思うが、少し警戒したのが以下の点
商用ビルであること → 大容量の動力などは回答範囲外となる
建物内であること → 建物の外の避雷針は回答範囲外となる
雷害の種類は指定がない → 一つの雷害について複数の施策を書くと知識が狭いと思われる?
避雷針については実務でガッツリやったこともあり、それだけで 2-3 枚は書けそうだっただけに、かなり困った。このあたりも実務領域に知識が偏っていることの証明と言えよう。雷害の種類については、直撃雷は屋外になってしまうので除外するも、誘導雷についてサージと瞬低を考えてみた。# 瞬低は適切ではなかったかも
3) どのように回答を構成したか
(1) サージ対策
頭の中をほじくり返して出てきたキーワードが SPD とサージカットトランス。注意点としては接地を通じた回り込み電流を挙げ、接地を個別に取ると電位差が生じるので共用接地とする、とした。
(2) 瞬時電圧低下対策
何も考えずに UPS としたかったが他の設問で問われているので避けたい気持ちになり、苦し紛れに CVCF を挙げた。本来なら瞬低補償装置を挙げれば良いところ、アタマからすっぽり抜けていた。注意点としては、変換損失とか苦し紛れ of 苦し紛れの記述にとどまった。
2.振返
1) AI 回答
少し肩透かしを食らった印象のある回答である。過電流保護について "ビル建物内の" というところに気を問われると負荷側にばかり頭がいってしまうが、受電設備も屋内っちゃあ屋内なので、その部分での継電器類に触れるのは悪くないかもしれない。避雷器については同意見というところで、接地について触れているのも回答としては似ている。
ちなみに CVCF を直感的に思いついてしまった自分がどれだけヤバいのか思い知るべく質問してみたら以下のようになった。
どうしようもなく関係ないことを書いたわけではない、ことだけは確かめられた。無理くり関連付けられている可能性もあるので、まったく同じ質問を CVCF → テニスラケットと置き換えてみると以下の回答が得られた。
以上より、少なくともテニスラケットと書くよりは筋の良い回答を書いたことが確かめられた。
2) 改善案
以上を踏まえて本問に答えるとすると
過電流(電圧)保護継電器と遮断器
SPD
瞬低補償装置
あたりで論述できていれば良かったと振り返る。接地は絶妙なところで悩むが、避雷針を外しておいてこれほ入れられないかなと言うことで除外。
これより分かることとして、求められた回答数ギリでしか答えられないようでは厳しいと言うこと。今後、過去問演習するのなら、ありったけの選択肢を持つようにしたい。
以上。