椅子職人
約6年間のサラリーマン人生に終止符を打った。
昔から哲学的になる瞬間が多かったが、人生をもう一度考え直してみた。
今の仕事どころか、この会社、また会社というもの、ホワイトカラーでプロフェッショナルになることが
自分にとってなんの価値もないことに気づいてしまったんだ。
仮にマーケティングで日本一になって、死の間際「お前は日本一のマーケターだ」と言われたとして、
それが、嬉しくなかった。
それは営業、経理、企画、経営、なんでも同じだと容易に想像がついて
あ、俺はこのままじゃだめだわ、と考え始めたのが事のきっかけ。
じゃあ俺は何が好きで、何をしたら死の淵で満足するのだろう?過去をさかのぼった。身の回りを見返した。日々の行動を振り返った。
その結論が、木で生活の幸福度を上げることだった。
これを、toBではなく、生活者ひとりひとりに届けていきたい。
そのためにできることは、木工・家具職人だと行き着いた。
まずは行動した。知り合いのつてで近くの家具職人や製材所、木工所に話を聞く。
正直に書くと、誰からもおすすめはされなかったんだけど。木で生きていくのは難しい、もう一度人生をやり直せるなら家具職人はやらない、生活できない。
でもみんな、それでもやりたいならやったらいい。なんでも教えるからまた遊びに来てと言ってくれた。
話を聞く中で興味深い話があった。
職業訓練校。木材加工コースというものがあって、1年間みっちり木工の基礎を学べる。
しかも、無料。それどころか、失業保険を貰いながら通える。
決心した。今就職しても誰の役にも立てない29歳のズブの素人が技術を価値に変えるためには
まずは1年間の基礎固めが必要だと。そこからはハローワークに通い詰め、なんとか申し込み期日に間に合わせ、入学試験を受けた。ここのプロセスは人の役に立てそうなので、また別の記事にしようと思ってる。
そして今。合格発表を目前に控えているが、これに落ちたら俺の人生はどん底だが、それはそれで面白い。どっちに転んでもバリクソおもろい人生になることが確定した。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?