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映画 vol.1 「街の上で」


杉咲花さん主演ドラマ「アンメット」で、すっかり若葉竜也さんが気になってしまいました。

演技はもちろん、演技に対する姿勢や彼の纏う空気感が素敵だなと思うようになりまして...

そんな中で、Netflixが私におすすめしてきたのは若葉さん主演の映画である「街の上で」。

ちょうどいいやん!ということで、7月最初の映画はこれに決定。早速鑑賞しました〜🎬


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以下、あらすじと感想です。
(ネタバレ含みます)

下北沢の古着屋で働いている荒川青(あお)。青は基本的にひとりで行動している。たまにライブを見たり、行きつけの古本屋や飲み屋に行ったり。口数が多くもなく、少なくもなく。ただ生活圏は異常に狭いし、行動範囲も下北沢を出ない。事足りてしまうから。そんな青の日常生活に、ふと訪れる「自主映画への出演依頼」という非日常、また、いざ出演することにするまでの流れと、出てみたものの、それで何か変わったのかわからない数日間、またその過程で青が出会う女性たちを描いた物語。

公式サイト「街の上で」から引用


まず、下北沢で繰り広げられる群像劇が、とても等身大に描かれていた点が良かった。友情、恋愛、自主映画、カフェ、会話劇、などなど...

個人的には、要所要所で繰り広げられる会話劇の中でのセリフが何個か印象的だったかな。

例えば、

一緒にいても楽しくないの
気遣うし2人のバランスが悪くて。
一緒にいるのが辛いの 好きだから辛いじゃん...

という雪のセリフ。
あーなんか分かるなあ、って思ってしまった。

恋愛経験はあるものの、私はそんな大恋愛をしたことはない。
ていうか、なんなら今は好きな人も新しい彼氏もいない。

でも、「好き」という気持ちと、一緒にいることの「楽しさ・居心地の良さ」というのは比例しないんだよな...難しいよね....


あと、荒川とイハとのシーンも好きだったな。
特に、2人が話していた「男女の距離感」について。

こういう距離感のまま付き合っていくことって、できひんのかなって、いつも思う

めーーっちゃ分かる!分かるよ!
こればっかりはすごく共感の嵐。
恋愛関係に持ち込まれそうになるたび、何度何度このセリフのようなことを考えたことか...(笑)

好き、付き合いたいという気持ちがなければ何でも話せる。なのに、異性として意識した途端に上手く話せなくなる。

不器用な私にとって、これは永遠のテーマかもしれない。

でも嫉妬とかそういう感情がなくなったら、なんかつまんない気もするけどね。
...いや、ある種の証拠っていうか、自分が相手を好きだなと思う1つの決定的な証拠じゃんか。
だってさ、曖昧じゃん、好きとかそういう気持ちって。

ああ、なるほど....つまらないかどうかはさておき、「証拠」という意味ではそうかもしれない。

「好き」って、曖昧だよなあ。何を判断にして相手のことを自分の好きな人と認識するのか...
そう考えると、「嫉妬」という感情はとても分かりやすい証拠なのかも?

よく「嫉妬するのは好きな証拠」という言葉を聞くことがあるが、多分この話に通ずることなんだろうなあ。

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この映画の、会話劇と絶妙な沈黙がすごく好きです。
ある会話の内容がひと段落ついて、次の内容で盛り上がるまでの会話間の沈黙や、なんとか話をしようと思うものの、何を話したらいいのかイマイチ分かんなくて生まれてしまう沈黙...とか。

なんとも言えない長さとか、少し気まずい雰囲気...とにかく沈黙がリアル。
そこから生まれる互いの空気感、距離感ですら人間らしくて、素朴で、愛おしい

日常は変わっていないようで、実は少しずつ変化している。
そういう、なんだろう、日常にありふれている些細な変化をしっかり描いていて、それがすごく素敵だと思う。

全てが絶妙に良い。ありそうで、無いような、でも確かにどこかで起こっているような...ずっと見ていたくなる作品。
個人的に、私はとっても好きでした...!🌇


追記
若葉さん、やっぱ味のある俳優さんで好きです。荒川青の「平凡さ」を姿勢から表情、空気感まで余すことなく表現されてる、すごい...!
若葉さんはもちろん、他の俳優さん達の演技も良かったな〜〜
(演技のことは詳しくなくて薄っぺらいことしか言えないです🙏🏻)

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