誰も知らないスポーツスクール。(前編)
2週間も経つと、学校やリーグ戦の仕組みなど色々わかってきます。
シンガポールスポーツスクールとは何か。スポーツスクールのフットボールのレベルはどれくらいのものなのか。僕自身の立ち位置も含めて紹介していきます。
スポーツスクールの環境
シンガポール・スポーツスクールは、2004年4月2日に第2代目首相のゴー・チョクトンさんによって創設されました。事実、青年・社会・文化省(Ministry of Culture, Community and Youth/MCCY)という政府の支援を受けています。
またスポーツスクールは全寮制です。金曜の夜には自宅に帰り、日曜の夜には寮へ戻る週末帰省型をとっているので、平日は仲間と共に時間を過ごし、土日は家族との時間も設けられています。
アカデミーとして学校内に存在するのは9競技。
バドミントン、ボーリング、フェンシング、フットボール、ネットボール、射撃、水泳、卓球、陸上です。
また個別のプログラムとしてはゴルフ、体操、テコンドーやテニスなどの選手にもトレーニングプランを手伝ったり、各協会と連携して選手を育成しています。
ホームページの概要には、
- Our school is the only school in Singapore that offers select youths an integrated academic and sports programme in a world-class environment -
”我々の学校はシンガポールで唯一、厳選された青年に一般教養とスポーツが融合したプログラムを世界基準の環境で提供できる学校である。“
と謳っています。
何が世界基準なのか。
それは学校内に国立ユーススポーツセンター(National Youth Sports Institute/NYSI)と呼ばれる組織の事務所があり、スタッフがいるからです。
NYSIは2015年に、ポジティブな影響と更なる価値をシンガポールのスポーツ環境に付け加えることを目的に創立された、ユーススポーツに特化した組織です。
彼らはスポーツスクールとシンガポールスポーツセンター(Singapore Sports Institute)と共に次のエリアを働きかけることで、ユーススポーツの発展を促進させるという狙いがあります:
エリートの発掘と発展(Talent Identification and Development)、ユースの指導(Youth Coaching)、スポーツ科学(Sports Science)、アスリートの生活管理(Athlete Life Management)
この論理的かつ科学的サポートの元、教育と指導と三位一体となり、環境作りだけでなく実際の生活面でのサポートや指導の現場でのアプローチに対してもぬかりなく向上を努めています。
また指導者も韓国、オーストラリア、フィンランドにベネズエラなど様々な国から指導者を呼び、指導の質を上げようと試みています。
そういった政府の働きかけやサポートの結果、実際にオリンピックに出場した選手は8名、13名の世界王者に7名のアジアチャンピオンなど多くのアスリートがこの学校の卒業し、結果を出しています。CLICK
続く