見出し画像

過去の自分を抱きしめてあげること


ステップファミリーのお話で書きましたが、私はこれまで様々な葛藤の中で自分と向き合ってきました。

https://note.com/snsn037/n/na1fedcf72be3

大人になっても「認められたい」「愛されたい」そんな気持ちが溢れて辛くなる時があります。
過去に触れると蓋をしていた思いが溢れて、涙が止まらなくなります。誰が悪い訳でもないのに。

そんな自分から抜け出すために、臨床心理士によるカウンセリングを受けてみました。

カウンセリングではこれまでの境遇、認められたいという気持ちを持っていたこと、これから自分がしたいことなどを話し、当時を振り返り、どのような気持ちだったのですか?など質問混じりに進められていきました。

私自身、過去の辛い自分を抱きしめてあげたい気持ちはあったのですが、それを認めてしまうと「親に愛されなかった自分」を受け入れることになるのだと思いとても辛かったのです。

カウンセリングの最後に「今のあなたから過去の自分へ言葉をかけるとしたらどう声をかけますか?」と聞かれました。

自分でも驚きだったのですが、「よく頑張ったね。もう大丈夫だよ。あなたは愛されていなかったわけではないし、今きちんと大切なものを見つけて自分の足で立っているから。もう縛られなくていいんだよ。」と過去の自分を抱きしめていました。

過去を振り返る中で、将来どう生きていけばいいのだろうという気持ちやこれまでの選択への不安が「私はちゃんと自分で受け止めて考えて、その先を自分で選択してここまで歩いて来られたんだ。」という気持ちに変わりました。

そして、家族の形はバラバラになってしまいましたが、きちんと両親から人として大切なものを分けてもらっていたのだな、と。

母は、私の友だちをとても大切にしてくれる人でした。線引きをせず、善悪で人との付き合いをしない性格でした。

父は、一生懸命働き、可能な限り子ども達の希望や夢を叶えるように力を貸してくれました。弟を授かった時、障害を負っていたとしても授かった命と向き合っていくと言った父に命との向き合い方を教わった気がします。

祖母は生まれつき視力が弱く、30代で失明しました。祖父はそんな祖母をいつも引っ張りながら、私達孫にもたくさんの愛情をくれました。
私が就職してからは「素晴らしい仕事をしているね。頑張っていてえらいね。」と祖母はいつも声をかけてくれました。

私は心から、本当にこの家族のもとへ生まれることができてよかったと思うことができました。
私はこの愛を知らずに生きていたら、きっと人と人の繋がりの尊さや母が子を思う気持ちの清さに気がつかなかったと思います。

診察の最後に「時が満ちて、来たるべくしてあなたはここに来て話をして前に進めたんだと思う」と先生からお話がありました。

運命思考が強いかもしれませんが、見えない縁は本当にあるのだなと感じた瞬間でした。


抜け出したいともがいた日々は、必ず報われる日が来る。
これまで何度も終わりにしたいと思いました。生きていても得られるものなんてない、と。
でも今では生きていたからここまで来られたと思えます。
大好きな恋人にも出会うことができましたし、誰かの幸せを望みながら、自分も一緒に幸せになることを望んでもいいんだと。

こんなこと誰にも話せないし、誰のことも信じられないという気持ちを抱えながら無理して笑っている方がいるかもしれません。
辛い時は、逃げてもいいと思います。乗り越えたい、そう思っている限りチャンスはやってくるし、必ず報われる日が来ると思います。

時には蓋をしながら、あなたがこれまで一緒に歩いてきたあなたを抱きしめてあげられる日がきますように。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?