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初めての観点別評価

 高校で、初めて観点別評価で成績をつけています。

 誰が考えたのでしょう❓
 試験とその評価にまつわる仕事は、単純に言えば3倍、実際には6倍以上になりました。

 試験を作る時から、設問別に、観点①知識・技能、観点②思考・判断・表現、の二つに分けて作り、さらに観点①と観点②で別々に合計しなければなりません。合計も計算して書かなければなりません。

 大問でそれぞれ、観点①、観点②に統一することもできますが、それは大問で内容に縛りができることを意味します。

 さらに観点③意欲、について評価しなければなりません。試験が終わってからも、観点③の提出物の確認をして、どこからどこまでをそれぞれABCに振り分けるか決めなければなりません。

 これがまた5段階評価になるので、観点①②③を合わせて、ABCの分布を考えなければならないのです。

 しばらく絶対評価だったのに、ABCの分布を考えるということは、相対評価に戻るということを意味します。

 訳がわかりません。かかる労力も計り知れません。

 「昔、(パソコンが出現するまでは)こうやって星取り表を作っていたんだよ」と焼却場でむかしの書類を見せてくださった先生がいらっしゃいました。
 その表は、今ほどフタコブラクダにはなっていませんでしたが、正規分布というわけでもありませんでした。
 見せてくださった星取り表は、縦軸が点数、横軸が人数で、実際の点数分布を星で表して行くのです。
 5段階の人数パーセンテージは決まっていましたが、切れ目に同点が二人以上いる場合は、この分布表によって、どこで5段階を区切るのか、教科会で決めたのです。

 私が教諭になった平成4年当時、教務が上から何パーセントが5、と自動で出すようにソフトを組んでいましたが、やはり同点がいると区切りがやや流動的になるので、やはり確認のために、教科会や学年会など結構時間を取りました。当時は試験休みがあり、その間に成績処理をしていました。

 途中から絶対評価に変わったので、平均点を平常点で揃えて、何点から何点が5、などと成績内規で決められました。そう言えば、その頃から試験休みがなくなりました。
 その代わり、絶対評価になってからは、少なくとも試験を返却した時点で、ほぼ成績は出せていました。

 しかし、観点別だと全ての成績が出るのに、試験返却後一週間はかかります。昔のような試験休みはないので、授業しながらです。

 一体、誰がこんな三観点評価を言い出したのでしょうか。そして何の為に❓

 前から成績処理が嫌いでしたが、三観点の成績処理はもっと頭を抱え、初めて教員を辞めたいと思いました。

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