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教職志望の方へ⑧ー欠課時数についてー

 初めて非常勤講師になったときに、学年末に頭を抱えたのが、欠課時数オーバーでした。いろいろ事情があって欠課と遅刻の多い人が欠課時数オーバーになっていました。まだ遅刻3で欠課1の換算をしていた頃で、気がついた時は、どうしようもありませんでした。
 何ごともよく仕組みを知り、早め早めの対応が必要なのでした。

【出席と欠課時数】
❶欠課時数オーバー
 各科目三分のニ以上出席しないと、欠課時数オーバーで単位が取れなくなります。
 欠課時数の方をカウントして、規定数を超えると「欠時が切れた」「欠課が超えた」「欠課時数オーバー」などと表現します。

❷ 欠課時数の規定
 規定数は各校で単位数毎に内規で定められています。
 というのは実授業時数で各々計算すると、クラスによって授業時数が変動してしまうからです。行事や曜日や暦……特に祝祭日が何曜日に入るかで、授業時数は異なってきます。

❸欠課時数の規定
 規定の数の考え方は、次のようになります。
 まず、年間授業時数が35週×単位数で、単位修得に必要なのはその三分のニです。
 したがって、35×単位数÷3を超えると「欠時が切れる」ことになります。
 長欠(長期欠席)の場合、1単位の教科から切れて行きます。

❹1単位科目の欠課時数オーバー
 特に必履修科目の「保健」は要注意です。35を3で割ると11.666で、11回OK、12回アウトです。学校によっても若干違うこともあったので、具体的な数字は必ず内規を確認して下さい。
 高校での1単位は、週1回一年間あるという意味ですから、10回以上も休むわけがないと思うかもしれませんが、仮に一学期中間試験まで6週、期末試験まで6週あるとして、たまたま「保健」のある曜日に、通院とか家庭事情とかで毎週休めば、一学期の終わりで「保健」の単位を落とすということになります。

※もっと困るのは、「保健」のような必履修科目の履修が出来なかったら、という場合です。履修は別の回に述べます。

【出席停止と欠時数オーバーの関係】
 1単位科目の次に注意すべきなのは、インフルエンザやコロナによる出席停止です。出席停止があると、その回数分だけ授業時数の母数が減ります。

 欠課時数が増えてくると、出席停止になる診断書を出してくる生徒・保護者がたまにいますが、たいへんアブナイことです。
 インフルエンザが冬季だけに流行していた頃、よくあったので注意喚起されていたことですが、例えば、年度始めから欠課時数を調整して休んでいて、ギリギリの欠課時数をキープしていたところ、年度末にたまたまインフルエンザにかかり、本人と保護者が出席停止なら欠課にならないと思って一週間自宅療養の診断書を出し、それで欠課時数オーバーになった、という話があります。
 例えば普通なら絶対大丈夫な4単位ものでも、
35×4÷3=140÷3=46.66…
  欠時数46⭕️、47✖️
(35×4-4)÷3=45.33…
  欠時数45○、46❌
というようなことが起こります。

 もちろん、普通は学校に来ていればそんな大きな単位の科目で引っかかるような極端なことはなく、どちらかといえば、1単位ものとか2単位ものの嫌いな科目を2〜3科目ギリギリまで休んで、もう欠席できないときに、母数が減ることを知らずに、欠席にならないからと出席停止になるインフルエンザの診断書を出し、欠課時数オーバーと言われ留年する、という感じでした。

担任や養護教諭もインフルエンザだったらすんなり届を受理しますしね……。でもそんなことになる前に警告しているはずです。

「そんなにギリギリまで休んで、冬になって、風邪ひいたり、インフルエンザになったらどうするの⁉️」

返事は「アホやから風邪なんか引けへんわ〜❗️」

で、引くんです。勘弁してたもれ。

サポートよろしくお願いします。また本を出します〜📚