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心に残ったゲーム

家族で遊園地へ行った帰り、スーパーで安売りされていたボードゲーム。
その名は『シークレットポリス』
マス目の描かれたボードを広げるとそこには街や建物の絵がある。
そこに電池を入れると音が鳴る、電卓のような、テレビのリモコンのような端末が付いていた。
マス目の上に立つ警察官のコマ。
すごろくのような形状。
プレーヤーが順番に端末のボタンを押すと、ドアが開く音や足音などが鳴るようになっていて、その音を頼りにボードの上を逃亡する姿の見えない犯人を追いかけるというスリルとワクワクがたまらないゲームだった。
ここだと思うマス目でマス目に書かれた番号を端末に入力すると、外れればブーッとブザーが、当たればウーウーウーとパトカーのサイレンが鳴り、無事犯人は逮捕となりゲームは終了。
小学生だった私はそのゲームが大好きだった。
だけど、いつの間にかやらなくなり、気づいた時には親が処分してしまっていた。
探してももうどこにも売られていなかった。
あれから数々のボードゲームを手に入れても、シークレットポリスほどのワクワク感は得られなかった。
ネットが普及してからも検索したり、地元の古い玩具屋に問い合わせてもダメだった。
子ども達に遊ばせてあげたいと願ったが、その子ども達もボードゲームで喜ぶ年齢ではなくなってしまった。
でも私はまだ諦めていない。
シークレットポリスは私にとって、今は決して揃うことは叶わない、幸せだった家族で楽しんだ忘れられないゲームなのだ。
復刻版の発売を切実に願いつつ、いつか孫と遊べる日を夢に見ている。




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