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2022年文化庁日本語教育大会

 オンラインで開催されました。今後日本語教育機関は、3つに類型分けされるそうです。今回はその3つ、「留学・就職・生活」の3分野の担当の団体によるパネルディスカッションでした。以下、私がまとめたこと、思ったことを書きます。

・「日本語教育の参照枠」を活用した教育モデル開発事業について

「日本語教育の参照枠」→ヨーロッパのCEFRを参考に、日本語の習得段階に応じて求められる日本語教育の内容・方法を明らかにし、外国人等が適切な日本語教育を継続的に受けられるようにするため、日本語教育に関わる全ての者が参照できる日本語学習、教授、評価のための枠組み(文化庁より)

 A1(低い)→C2(高い)レベル

この参照枠に合わせた「日本語教育の参照枠を活用した教育モデル開発事業」の説明をするというのが今回の大会の趣旨。(だと思いました・・・)

①生活分野→日本語教育学会

・参照枠を活用した、カリキュラム・シラバス開発。
・教師研修モデル開発及び実施
・評価法の開発
・カリキュラムは時間単位のCan-doを組み合わせたユニット型で構成。積み上げ型ではなくユニット型学習を想定。
・教師側の教育も重要。(これまでの形でしか授業をしてこなかった教師たちに新しいモデルを使ってもらうために研修・研鑽が必要。)
・学習者の多様性にどう対応するか。

②就労分野→JICE


・就労者に求められる日本語能力の段階別業務内容別Can-doリストの作成
・Can-doベースのコース開発
・教師研修モデルの開発
・モジュール型、職場共通のCan-do、宿泊業の職種別Can-do
・多種多様なCan-doが必要となる。
・それぞれの職種ごとのモデルは不可能。よってカリキュラムの1つのモデルとして提案したい。デザインプロセスを提案する。

③留学分野→日振教


・コースカリキュラム、シラバスの開発
・教師研修モデル開発及び実施
・いわゆる<告示校>は、進学希望の受験対策授業が多い。そのためこのモデルをどのように実施できるのか?現実と理想のギャップ。
・5技能タスクベースで学んで果たして受験に対応できるのか?
・これらのモデルを使いこなせる教師力が求められる。決められたコースをこなすだけの教師では×。教師自身がデザインできることが必要。
・<告示校>教育と「参照枠新モデル」は親和性が低い・・・のでは?

以上です。オンラインで聞きながらメモしたので間違い等あるかも・・・ご指摘ください。私の理解ではこのようなところでした。

私の考え


 日本語教育を取り巻く状況は本当に変わっている過渡期にあるんだなと感じました。日本語学校の類型化、日本語教育の国家資格化、日本語教育参照枠など。私たち日本語教師にはすることばかりですね・・・「質を高めろ」「どんなカリキュラムにも対応できるようになれ」・・・・ハードル高いですね・・・・では、見返りは?何がメリットですか?待遇?日本語教師の地位の向上?要求ばかりされている気がしました・・・・。
 

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