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抱きしめたくなるリュックに、お気にいりをつめこんで。


おべんとうと水筒。
レジャーシートとブランケット。
おかしをたくさんつめこんで。
ピクニックにいこう。
できるなら。
つめこむものも、お気にいりがいい。


両手が自由になるし。
たくさんの荷物もはいる。
なんて、もっともらしい理由をつけて。
あたらしいリュックを購入した。


背負うよりも、抱きしめたくなる。
そんなリュック。



リュックってきくと、遠足を思いだす。
前の日に、リビングでしおりとにらめっこしながら、ひとつひとついれた。


おかしは分けて、たくさん持ってきたのがバレないように。
おべんとうと水筒のスペースは、ここらへんなんて決めながら。


遠足のまえには、リュックを買いにいったんだ。お母さんといっしょに。
わたしがもっていたのは、赤いリボンをつけた猫のだったかな、たしか。


あのときのリュックも、お気に入りだったんだろうな。



今のわたしは、リュックを背負うよりもずっと抱きしめていたいくらい、お気に入り。


コロンとしたかたちのチョコレートの色のリュック。生地が柔らかくて、くたっとしてる。


電車にのるとき。
お店にはいるとき。
すぐさま、リュックは前にもってくる。


どんなにかわいくても、背負ってしまうとこのかわいさが見れないのだもの。
ちょいちょい前にもってきては、色やかたちににやけてる。



あたらしいリュックのおかげで気づいた。
ピクニックというよりも、遠足がしたいのかもしれない。


すきなものをたくさんつめこんで、お出かけしたいのかもしれない。


抱きしめたくなるくらい、お気に入り。
つめこむものも、すきなもの。
そんなものでいっぱいの日々ならいいね。


いつも読んでくださり、ありがとうございます♡