いつでも全力で一生懸命な君におくる休日。
目を覚ますと、やさしい光が窓からもれていた。ひいたままのカーテンのほんの少し向こうに大きな光があるのだろう。
何度も確認したスマホ。くるまっていたふとん。自分の手を視界にはいるところにもってきて、グーとパーをつくる。
夢見心地だけど、もう意識ははっきりしてる。上体を起こそうとお腹に力をいれると、ぐーっとお腹がなって、笑ってしまった。
★
1週間前にのどに違和感をおぼえてから、体調が良くなかった。病院にはいったものの、薬をのめば、けろっと治った学生時代とは違ったようだ。薬をのんでも長引いてしまい、結局週末に入る前にもういちど病院にいくはめになった。
「ついてないな。」
今週と来週は1ヶ月のなかでも山場。こんなときに体調をくずしている場合じゃないのに。
薬の順番がまわってくるまでまだかかるらしい。調べ物だけでもしとこうと、バックからちいさなパソコンをとりだす。ブックマークしているサイトにとぼうとしたら、違うものをひらいてしまった。
あっ。
画面には、お休みエンドロール。
そうだ、しばらくみていなかったなぁっ。お休みの日を楽しんでいたあのころが遠い昔のようだ。久しぶりにメッセージだけでも受け取ろうかと、そんなに悩むこともなく目についた金色のオーナメントをクリックした。
一生懸命な君なら、休むことにも全力で。
全力で休むこと。マスクの下で言葉にしていた。
★
ときおり、目を覚ましては時間を確認してた。あと30分だけっと目を閉じると、2時間くらい経っていた。
それでもまだ、眠りをほっするように、まぶたはゆっくり下がっていく。はやく起きなくちゃっという意識がとおくに、とおくにいって、また眠りに落ちた。
★
予定なら体調不良のフォローをするために出勤するはずだった休日。予定変更して、休むことにした。
もらった薬が強かったことから、結構症状がよくないんだろうなぁって気持ちよりも、お休みエンドロールの言葉が頭に残っていたほうが大きかった。
休むと決めたからだろうか、体のスイッチがきれたみたいに眠りつづけた。
まさか、夕方まで寝ちゃうなんて。
のんだ薬の副作用でもあるのだろうけど、何も食べずに、トイレにも起きないなんてここ数年なかったことだ。
起きたとき、もっとだるいかと思っていた身体は、心配をよそに軽かった。喉の違和感はなくなってきていて、なかった食欲もわいてきていた。身体の調子の良くなってきていることを実感して、睡眠が足りてなかったと実感した。
眠りつづけてしまったことへの罪悪感がないのは、全力て休むことをできたからでもあるんだろうな。
また助けられちゃったな。
バックにはいったままのパソコンをみながら、あのサイトを思い出す。
「さてと、何かたべよっと。」
軽くなった身体をのばしながら、キッチンへ。やっぱり休日っていいな、そう感じた夜だった。
いつも読んでくださり、ありがとうございます♡