やりたい気持ち、解放する日を。
さっきまで夕焼け空がきれいだったのに、いつのまにか真っ暗になっていた。日が暮れるのがはやくなってきたことを感じながら、厚手になったカーテンをしめる。
くるりと方向転換をして、ガサガサとふくろの中をさがす。棚からお皿をだして、かってきたお惣菜やサラダをならべていく。大きめのお皿にぎゅうぎゅうにのせたら、テレビのまえのソファ席へ。
冷蔵庫からちいさめのすらりとしたビンをとりだす。ほんとはキンキンに冷えていた方がいいのだろうけど、体がびっくりしちゃうからね。
ちいさめのテーブルいっぱいにならんだ、おいしそうなごはん。足りないものはないかなっと見回してから、そっと手を合わせた。
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「あれっ?」
調べものをしていたら、なぜか知らないサイトに飛んだようだ。真っ黒な画面にさっと血の気がひく。
もしかして、へんなサイトなのかなっ。
こわごわ戻るボタンを押そうとしたら、キラキラとした星がでてきて、金色の文字でお休みエンドロールの文字がうかびあがった。
なんだろっ、このサイト。
想いに答えるように、画面にはお好きなオーナメントをお選びくださいの文字。変なサイトではないようだ。
平気かなぁなんて思う気持ちは、画面にでてくる可愛らしいオーナメントを前にどんどん小さくなっていった。
かわいいお鍋のようなオーナメントを押す。今まさにこんなお鍋がほしいんだもの。押されたオーナメントから、ぽんとでてきたのは、休日をかえるメッセージだった。
★
「いただきます。」
作っておいた具だくさんのおみそ汁をひとくちのめば、身体いっぱいにあたたかさが広がる。だしと野菜のやさしい甘みだ。
少しずつ盛られたお惣菜やサラダをらつまみながら、日本酒をのむ。んーっっ、幸せだ。
具だくさんのおみそ汁におかずがいっぱいの夕ごはん。
わたしのやりたかったこと。
ひとりでいるようになってから、どうしても食べきれる量を意識する。いっぱい買ってきて、なんてことはなくなる。無駄にしてしまわないように、なんて思っちゃうんだよね。
寂しいとまでは思わないけれど。たまに、実家や友人と食べていたような、テーブルいっぱいにおいしいものがならぶごはんが恋しくなるんだ。
やってみたいの炎は、くすぶらせないこと。
灰になるまえに、おおきな炎にしてこう。
ずーっとやりたいことを叶える休日にしない?
あのサイトがくれたメッセージが、お腹いっぱいの夜を連れてきてくれた。
いつも読んでくださり、ありがとうございます♡