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読書記録

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僕が読んだ本の感想や印象的なフレーズが書いてある記事です。
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#辻村深月

「辻村ワールドすごろく」のすすめ あなたにとって大切な1冊が、きっとここから見つかります

辻村深月さんの作品は、基本的にはそれぞれの作品内で物語が完結する構成になっていますが、作品によっては読む順番が存在するシリーズのようなものがあります。 それは「辻村ワールドすごろく」という名称で、順番通りに読むことで面白さが何十倍にも増す仕掛けになっているんです。 当記事では、「辻村ワールドすごろく」の全作品を読んだ僕が、その全作品についての紹介と感想、そして魅力について書きました。 辻村ワールドすごろくとは?辻村深月さんの作品は、登場人物や世界観がつながっていることが

2023年、僕が本から拾った言葉たち

SNSによる誹謗中傷、相手を配慮しない余計な一言、情報の先取り合戦、論破…… 「ファスト映画」が話題になっているように、「コスパ」「効率化」が重要視されているような令和の世の中。そんな世の中で、言葉がどんどん鋭利になっているのを感じている。また、日々のニュースを通じて政治家による不適切な発言が嫌でも目に付く機会が増えているように感じている。鋭利であるとともに、言葉が軽くてぞんざいに扱われているような気もしている。 僕にとっての読書の楽しみの1つが、様々な言葉に出会えること

#74『Another side of 辻村深月』(著:辻村深月)を読んだ感想【読書日記】

辻村深月さんの『Another side of 辻村深月』 数々の作品を生み出す作家・辻村深月さん。執筆で考えていること、好きなものなどの辻村さんの裏側に迫った1冊です。『この夏の星を見る』のスピンオフも掲載されています。 読んだきっかけ本作が3月に発売されたことは知っていましたが、もっと後になってから読もうと思っていました。 しかし、『この夏の星を見る』を読んだことでその考えが変わります。今年読んだ本の中で一番感動したことで、今すぐにでもスピンオフを読みたいと思い購入し

#68「哀しさ、優しさ、あたたかさ。人間の感情のすべてがここにある」『この夏の星を見る』(著:辻村深月)を読んだ感想【読書日記】

辻村深月さんの『この夏の星を見る』 2023年6月30日に発売された辻村さんの最新長編作品です。 「哀しさ、優しさ、あたたかさ。人間の感情のすべてがここにある」 あらすじに書いてある言葉の通りでした。 今年読んだ本の中で一番印象的な作品になりました。 読んだきっかけきっかけはただ1つ。 「好きな作家さんの最新長編作品だから」 辻村さんの長編作品は印象に残る作品が多く、書店にあったポスターを見ながらワクワクして発売を待っていました。運良く発売日に購入して、すぐに読みま

#64『ツナグ』(著:辻村深月)を読んだ感想【読書日記】

辻村深月さんの『ツナグ』 第32回吉川英治文学新人賞受賞作で、映画化もされた作品です。 ※吉川英治文学新人賞とは、新聞、雑誌、単行本等に優秀な小説を発表した作家の中から、最も将来性のある新人作家に贈呈する賞 読んだきっかけ個人的なことなのですが、最近「生と死について」考えることがあり、そんな中で気になったのが本作でした。序盤だけですが、前に映画を少しだけ見ていたこともあります。 このような方にオススメの本です大切な人を失い、その人に会いたい気持ちがある 生と死について

#48『ネオカル日和』(著:辻村深月)を読んだ感想

辻村深月さんのエッセイ『ネオカル日和』 僕はエッセイを通じて、その人の考え方や感じていることなどが言語化されたものを読むのが好きです。エッセイをきっかけに旅行をしたりと影響も受けています。今回は僕の好きな作家さんである辻村深月さんのエッセイを読みました。 このような方にオススメの本です辻村深月さんが好き ドラえもんが好き 作家さんのエッセイが気になる あらすじ感想辻村さんの玉手箱を覗いているような感じで、僕の心も満たされた 辻村さん自身も一人の人間、一人の読者

#45『きのうの影踏み』(著:辻村深月)を読んだ感想

辻村深月さんの『きのうの影踏み』 僕の好きな作家さんの一人である辻村深月さん。月に1冊は辻村さんの作品を読みたいと思っています。その中で本作を読んだきっかけは、あらすじの「怖くて好きなもの」に惹かれたことです。 あらすじ感想「よく分からない」からこそ感じる怖さが凝縮されたような1冊 共感できたり考えさせられたりすることが多かった 様々な「怖いもの」を集めた短編集。約240ページの中に13の話があり、数ページの凄く短い話もあります。登場人物は母と子が出てくる話が多いです

2023年3月に読んだ本【読書日記】

こんにちは😌 2023年3月は14冊の本を読みました。 内訳は、 小説11冊(内Audibleで2冊) エッセイ2冊 ビジネス・自己啓発本1冊(Audible)。 今回は、2023年3月に僕が読んだ小説、エッセイ13冊をまとめた記事です。 各作品で、印象に残ったフレーズを載せました。 あなたにとって響くフレーズがあるかもしれません。 1.『麦本三歩の好きなもの 第二集』(著:住野よる)2.『噛みあわない会話と、ある過去について』(著:辻村深月) 3.『爆弾』(著

#26 『噛みあわない会話と、ある過去について』(著:辻村深月)を読んだ感想

辻村深月さんの『噛みあわない会話と、ある過去について』 辻村さんの作品を読んだのは、昨年12月の『冷たい校舎の時は止まる』以来2か月半ぶり。 2023年になってからは最初に読んだ作品です。 あらすじ感想「黒辻村」が前面に出ている1冊 どの短編もゾワッと怖さを感じさせる でも、実は少しの希望もある? どこか不穏な雰囲気のある4編による短編集。 どれも「過去」の出来事がきっかけで物語が動いていきます。 辻村深月さんは、ハッピーエンドで温かい読了感がある作品が多いです。

#25『麦本三歩の好きなもの 第二集』(著:住野よる)を読んだ感想

住野よるさんの『麦本三歩の好きなもの 第二集』 『麦本三歩の好きなもの 第一集』の続編にあたります。 第一集を読んでない方は、まずはそこから読むのが良いでしょう。 三歩がどんな人物なのかを知っておけば、より楽しめるからです。 あらすじ感想何気ない日常が愛おしくなる1冊 所々で笑えたり、感動?したり力を抜いて読める 三歩が時折見せる鋭い感性には学ぶことも多い? 大学図書館の司書で働く麦本三歩の日常を描いた短編集。 第二集では、後輩ができたり合コンに行ったりと新たな

2022年に読んだ辻村深月さんの本10選

こんにちは☺️ 皆さんにとって2022年はどのような年だったでしょうか? 僕は読書を年間通じて継続でき、今や日常生活の中でなくてはならないものになりつつあります。 そして、何よりも大きかったのは辻村深月さんの本に出会えたこと。 まるで光を照らしてもらったかのように元気をいただき、行動の源泉となったような感じです。 今回は、僕が2022年に読んだ辻村深月さんの本を10冊ご紹介します。 (1~8冊目は、講談社の作品で通称「辻村ワールドすごろく」の中の1冊です) 長編、短