ピアノ音源を探す その3(Kontaktの壁)

8Dio社は少し調べても所在地が不明でした。創業者の2人がシリコンバレーで出会ったとありますので、カリフォルニア在住かもしれません。ただその2人はアメリカ人の名ではないようでした。しかし新進気鋭のファクトリーであることに間違いありません。

1990 Studio Grand Pianoは、オフィシャルやユーザーによるデモで聴く限り完璧だと思います。値段は$198と現レートでは26500円ほど。これを究極と考えるのならば出し惜しみしない額ではあります。

ところが運用に当たってはNative InstrumentsのKontaktが必要になるとのことです。無償で提供されるKontakt Playerでは動作しません。Kontaktは現在約4万円で販売されています。これは一言でいえばソフトウェア・サンプラーで、8Dioの提供する音源は全てKontaktのデータとして提供されるものなのです。これは痛い。

ピアノプレイヤーでもDTMerでもなく、かつNIユーザーではなかった私にとって、6.7k円をピアノ音源1本に投下するのはいかがなものでしょうか。音楽制作に参入するとしたらアリかもしれませんが、その見通しはありません。なんならLogic上のバーチャル音源で事足りると思っています。

Kontaktを含むKomplete standard(音源集)が8万円ほど。コスパを考えればこれにしなさい、とネットはアドバイスしますし、私も賛同します。中にはNoireも含まれているので、これを持っていれば単品のピアノを買い足す必要はなさそうです。

ソフトウェアハウス、あるいはそのディストリビューターは時にとんでもないバーゲンセールを行うので、仮にKontaktが20kを切るなんてことがあれば、もっと言えば、8Dioとの合計で45kくらいならば、自分なりに正当化することができるかもしれません(総予算があるわけでもないですが)。

というわけで、これぞ、という1本を見つけましたが、悔やまれる状況を知った次第です。今、45kというラインを、半ば当てずっぽうに提示しましたが、思い起こせば根拠があります。

SynthogyのIvory2 Grand Pianosはサウンドハウス調べで¥38500円です。内容はスタインウェイ、ベーゼンドルファ−、ヤマハ(C-7)の3体のセットであり、少しお安いStudio Grand Pianosではヤマハが除かれており悩ましいところ。本当は20k以下に収めたいところですが、この辺りが投資できる上限でしょうか。先日Soundcloudのリンクを貼っておきましたが、さすがにIvory2のサウンドは良いです。3種のピアノ全てをインストールすることは躊躇いますが、それだけあれば不満は無いでしょう。なかでもベーゼンのサウンドが素晴らしかったので、案外そっちでもいいですし、Studioバージョンで納得できるかもしれません(ていうかむしろいい)。

あるいはIvory2のAmerican Concert Dが単品購入でき、20k強。GalaxyのVintage Dがお気に入りだったわけですが、同じスタインウェイでもモノは違います。このように価格有りきで見ていくと、スタートラインのGarritanのLite、あるいはgalaxyといったところが浮上し、落とし所が見えてきます。やはりその辺の予算で、まだ開拓していないところでC-7のサンプルがないか探し、その結果を見て決定とする流れでしょうか。そうこうしているうちにKontaktがバカ安で手に入ったりすれば、8Dioの目もあることでしょう。

ここまで思索の流れを書いてきましたが、まだまだ知識が追いついておらず、導入に際しての具体的な条件が詳らかではありません。現役のDTMerには常識のことが、多く見落とされている可能性をお断りしておきます。決して購入ガイドのようにお使いにならないで下さい。

もっぱら余暇は音源デモの動画漁りに費やされており、未だに新しいソフトウェアに出会います。今後またどのように方向性が変化するかは折を見て報告していきたいと思います。現時点では、サンプルのピアノはとりあえずヤマハC-7、できればホールではなくてスタジオでの収音。そして使用したマイクロフォンの銘柄が、そのロケーションと共に示されると嬉しいです。また有償のKontakt等のエンジンを用意することなく、DAWを起ち上げずとも再生できることも条件です。まだ大きく投資はしたくありません。

そうした意味で、新しく候補には以下のものがあります。

また今後発売が予告されている製品もありました。

探せばもっとあるかもしれません。ゆっくり見ていきたいと思います。

また、ヤマハC7の音は意識することなく様々なレコーディングで耳に入ってきたと思いますが、改めてこのような動画を見つけたので上げておきます。これは楽器そのものの紹介動画であってバーチャル音源のデモではありません。しかし、こういう音色で鳴ってくれるピアノ音源が現在のターゲットであると明確化しておきます。


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