思い入れは、だめよ

「舞い上がれ」の今朝の放送回、めぐみさんが亡き夫の跡を継いでネジ工場を存続させる決意をするまでが描かれていました。信金の方々や投資家の長男からは早急に手放すことを強く勧められながら、思い入れの強さによって、債務を引き受ける覚悟を決めたのです。

この時、リーマンショックによる不況が始まり、知っての通り、その後の東日本大震災があり、ついに中国発の感染症に地球規模で被害が発生します。私個人の意見としては、会社を畳む絶好の機会を逃してしまったと見ており、今日までのどこかで、より大きな打撃を食らって悲惨な末路を迎えてはいないかと憂うばかりです。

もちろんそんなことはドラマの中のお話であって、視聴者がやいのやいの言うことではありません。ただ、実体験として、あるいは最近の災害の有り様を知るにつけ、どれだけ早く逃げ出すか、が生死を分けているような気がしてなりません。

私の父が亡くなってから、家を売ることは決まっていたものの、なかなか着手できないでいました。約2年のタイムロスによって、感染症による緊急事態真っ只中へ突入して大きくその煽りを受け、何から何まで後手に回って、実に大損をした気がします。人生が変わるくらいに。

こんなことが現実に起ころうか、といった想像の及ばない出来事に翻弄されるのは「運」でしかないことは承知ですし、海外の超インフレと円安のダブルパンチで激しく物価が高騰し、内外での金融政策の相違から日本株価が落ち始めての資産減少、職業機会の減少が一向に改善しない見通しの悪さなどが幾重にも重なる現時点からすれば、それでもやっておいて良かったのは間違いないことでありながら、さらに早ければ、なお良かっただろうと確信します。

というように、今の岩倉家を見ていると、こうしたら、ああしたらとひと言述べたくなるのをぐっと飲み込んで、成り行きを注視している次第です。



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