していることもしていないことも忘れる

私の興味の範疇で、昨日中もっとも大きなニュースは、A級順位戦において、対局中に佐藤天彦九段が永瀬拓矢王座の訴えで反則負けになった将棋対局の一戦です。一般のニュースでも取り上げられていますし、それらの記事、あるいは中継を行った「囲碁・将棋チャンネル」のYoutube配信、またそこへ寄せられる多数のコメントから一連の流れを振り返ることができます。

将棋が好きで棋戦はよく見ますが、どの棋士へもリスペクトを持ちながら、心理的には年長者を応援してしまいます。よく解説者へ、どちらもちですか?と質問が出ますけれど、これは、現在どちらが優勢ですか?と戦況判断を仰ぐのと同義です。それとは異なる、日常的な意味合いでの「どちらもち」ということであれば、私は殆どの場合、年齢が上の方に肩入れする傾向があります。スポーツと一緒で、若い人ほど強いのです。歳を重ねると、衰えが勝負の結果を左右しがちです。とても他人事ではありません。

佐藤九段と永瀬王座ということでしたら、とても興味深い闘いを期待しますが、気持ちは佐藤九段に勝って欲しいと、理由は自分が老齢に近づいているだけだからとしか思われませんが、願うのです(永瀬さんが藤井竜王に挑む時などは、永瀬さん勝って、という気持ちが湧きます)。もちろん藤井竜王が嫌いなことは微塵もなく、諸手を挙げて大ファンを自認します。

という、観る将のひとりとして、やはりマスクを30分間着用し忘れてしまったことで反則負けの勝負というのはやりきれない思いでいっぱです。水を飲むために外したマスクを、再び付けることなく、その後考え、指してしまったようです。異変を察知した王座が退室して理事へ訴えます。あれは反則ではないかと。それが受け入れられ、ご存じの結果となりました。いやはやなんとも。

規定には長時間とありますが、具体的な数値は示されていないようです。警告無しに終局とは、人為的な判断がそうさせたに違いありません。ルールは公平ですが、摘要はそうではないかもしれません。

これ以上私ごときが語るべきでないので、関心事の記録に留めますが、外出時にマスクを持参し忘れることなどよくあります。家でしていないからですが、時間に押されて気が急く時など、出先で人中で歩いてみて、初めて違和感として気付くほどです。視線を感じるためです。それであわてて買いに走る。口をハンカチで押さえながら。

コンビニのイートインスペースでティータイムにテーブルを囲む年配の女性達4人が、カップコーヒーをテーブルに置いて、ノーマスクで談笑を続けていました。もう街は、そんな風に制限がはずれかかっています。そろそろ、したい人はする、したくない人はしない、を公式に認めても良い頃合いかと思いますがいかがでしょう。

ちなみに私はつけていることを忘れて水筒のお茶を口まで持っていき、服まで濡らしてしまうことがあります。

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