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不動産DXに燃える若き代表と立ち飲みStyleで煮込を注文【煮込屋赤ねこ/北品川】

江戸時代には多くの人々が行き交った東海道宿場町の面影を残す北品川商店街。この雰囲気が大好きなShinagawa peopleも多いはず。今回お邪魔するのはそんな商店街のスタート地点に位置する“煮込屋赤ねこ”です。

“赤ねこ”は、キッチンカーの仕込み場所として使用していたスペースを店主の斉藤顕吉さんが2ヶ月かけてDIYで内装を作り上げた立ち飲みBar。話しやすい雰囲気がありつつ、大人っぽい落ち着きも感じさせる居心地の良いお店です。

そんな“赤ねこ”で本日お話を伺うのは株式会社エアドアの鬼頭史到さん。2020年に起業、2022年2月にオンライン賃貸プラットフォーム“airdoor(エアドア)”をローンチしたばかりです。

こちらが鬼頭さん

奇しくも同じコロナ禍真っ只中の2020年に新たなスタートを切った斉藤さんと鬼頭さん。意外な共通点も見つかり、話が弾みます。

今回は鬼頭さんと店主斉藤さんとのクロストークをお楽しみください。


ダンスが火をつけた起業家魂


「まずは生ビールから。」と、一口飲んだところで早速、ローンチして間もない“airdoor”について聞いていきます。“airdoor”とは、いったいどんなサービスなのでしょうか?

鬼頭さん:
“airdoor”はオンラインで内見予約から契約申込までできる、新しい賃貸サービスです。

今までの賃貸物件検索プラットフォームと違うポイントは2つ。
1つは店舗に行かずにオンラインでお部屋探しが完結できるという点です。気に入った物件があれば、現地集合で内見ができて、その場で申込もできます。お部屋探しって、“不動産屋に行くもの”というイメージがあると思いますが、“airdoor”の場合はその必要がなく、手数料もかなり削減できます。

もう1つは管理会社からの物件情報を直接見られるという点です。既存のお部屋探しサイトだと同じ物件の情報がいくつも掲載されていたり、成約済みの物件情報が残ったままだったりします。“airdoor”は管理会社からの情報が直接掲載されるので、タイムリーに適切な情報を得ることができ、結果的にお部屋探しがスムーズに進みます。

airdoorサイトより(https://airdoor.jp/

進学、就職、転職等とライフスタイルの変化が多くなってきている中で、色々な場所に住みたいという方も増えてきています。引っ越しにかかる初期費用も大きな重荷になる中で、気軽なお部屋探しを可能とする“airdoor”はユーザーに寄り添ったサービスに思えます。

鬼頭さん:
“オンラインで完結できるサービス”にはこだわりました。
店舗に行けば、スタッフと直接お話をした上でお部屋を探せるというメリットはあります。一方で、付きっきりで対応してくれるからこそ「紹介していただいた物件の中で決めなければ」というプレッシャーを感じたりしませんか?
現代社会では、買い物をするにも食事を頼むにも、webで注文するのが当たり前になってきています。“自分主導”で探すのは、今の時代に合ったスタイルなのだと思います。

そんな鬼頭さんですが、学生時代から不動産業界を志望していたわけではないと言います。起業するまでには、どのような背景があったのでしょうか?

鬼頭さん:
「絶対起業したい!」という想いは学生時代から持っていたのですが、その想いのベースは学生時代に取り組んでいた“ダンス”だと思っています。

大学に入学した際に友人の勧めでダンスを始めたところ、のめり込んでしまいました。ダンススクールの講師である有名ダンサーのHITさんに気に入られてHIT一門に入門したのが大きなターニングポイントで(笑)、HITさんのアドバイスもあり、大学でのダンスサークル代表を務めたことや都内でダンススクールの立ち上げに関わったことも起業家マインドの醸成につながっていますね。

ダンス漬けの毎日を送っている中でも進路を考える時期は訪れる訳で、「なぜそんなにダンスにのめり込んでいるのだろう?」と、一旦立ち止まって考えてみました。その時に、ダンスというものを通じたサークルの繋がりやスクールの立ち上げなどを通じて自分自身の興味は自分達で何かを創り出し、それを通じてできる仲間が最高に刺激的に感じるんだなと気が付きました。

そんな気付きから“起業家を輩出する文化のある企業”に焦点を合わせて就職活動をはじめたという鬼頭さん。ゴールドマンサックス出身者が創業した不動産テック企業 “株式会社いい生活”に就職することになります。

鬼頭さん:
“いい生活”に入社して実感したのは、不動産業界のDXはなかなか進まないということ。
紙ベースで手続きを進める部分が多々あり、「今のままではユーザーにとって便利なサービスにはならないのではないか」と感じていました。
その感覚を忘れないように、私たちはユーザーの意見を吸い上げて貸主さんや管理会社さんに届けています。ユーザーの意見となれば変革へのモチベーションにつながりやすい。そういうアプローチで不動産業界全体のDX推進に寄与しながら、よりよいお部屋探しを実現したいです。


コロナ禍は転換のチャンス!“airdoor”と“赤ねこ”の共通点


鬼頭さんのディープな経歴に聞き入ってしまいましたが、実は既に“赤ねこ”の看板メニュー“煮込”の準備が整っております。まずは“牛煮込”。斉藤さんが鍋の蓋を開け、盛り付けていく様子をカウンター越しに眺めます。

赤味噌で煮込んだ”牛煮込”(600円)

鬼頭さん:
めちゃめちゃうまい!ちょっと酸味があって、さっぱりした感じが良いですね。調理方法でのこだわりとかってあるんですか?

斉藤さん:
肉の部位ごとに別々の鍋で煮込んで、最後に合わせることで味の調整をしています。部位によって柔らかくなるまでにかかる時間が違うので、一緒に煮込んでしまうと特定の部位はちょうど良く煮えても別な部位は煮込みすぎて溶けたり、パサパサになったりしてしまうので、そのような調理法を取っています。

鬼頭さん:
こだわりにはしっかりとした理由があるのですね!
ちなみになぜ煮込屋でチャレンジしようと思ったのですか?

斉藤さん:
僕は大学卒業後に就職をしたのですが、退職して家業の酒造を手伝っていた時期があるんです。その時期に、夜は時間があったので新橋の老舗居酒屋でアルバイトをしていたのですが、その店の煮込のレシピを教えてもらったので、「老後にでも煮込屋をやってみようかな~」と思っていたんですけど…ね(笑)。

鬼頭さん:
老後どころかまだ全然若手じゃないですか!
キッチンカーからスタートした中で、なぜ店舗も始めようと思ったのですか?

斉藤さん:
COVID-19の影響を受けてキッチンカーの出店場所が減ってしまったことが大きいですね。出店先だったオフィスビルへの出勤者は減っていくし、イベントもない。この仕込み場所を眠らせておくのはもったいないので、「立ち飲み屋でもやるか」と半ば思い付きですね!

鬼頭さん:
コロナ禍は様々な面で転換期でしたよね!
ビジネス面においてもオンライン化が進んでいくのは明白だったので、不動産賃貸の領域でもオンラインの需要が高まる可能性を感じて、私もこのタイミングで起業しました。

斉藤さん:
この2年間はマイナス面が取りざたされるけど、ある意味チャンスでもあった。
「キッチンカーの売上が立たない」という苦境に立たされましたが、元々の常連さんもこの店によく来てくれますし、店舗を持って良かったと感じています。

鬼頭さん:
そうなんですよね!やっぱりファンがいることはモチベーションにつながりますよね。
私もユーザーさんの内見サポートに行って“airdoor”に対しての意見を聞くのですが、気に入ってくださっているのを感じられるととてもうれしいです。


可能性を広げるネットワーク


ビールのお供に牛煮込をペロリと平らげた鬼頭さん。
2杯目のドリンクには爽やかな“ゆずネード”をチョイスし、お料理とお店の雰囲気をじっくりと楽しみます。

“ゆずネード”(400円)

斉藤さん:
こちらのドリンクに利用しているゆずシロップは自家製です。
「インバウンドにはゆず酒が受ける」という情報が入ってきて、「キッチンカーで販売したら相当売れるぞ」と考えてゆずを大量に仕入れました。1トンくらいのペーストを用意して楽しみにお客様を待っていたのですが、見事にコロナ禍に突入して大量のストックを抱えているので、皆さん是非飲みに来てください(笑)。味は保証します!

鬼頭さん:
1トンって!なかなか思い切りましたね!!
“赤ねこ”は内装もすごく素敵ですよね。カウンターの一枚板もすごく立派だし。

斉藤さん:
内装は全部自分で作りました。カウンターの板は、大学時代の後輩が材木屋に勤めているので格安で譲ってもらいました。
うちの店は周りの方々から助けられて成り立っていて、場所も大学時代に所属していたアメフト部の縁で借りることができたんです。

鬼頭さん:
斉藤さんのお話聞いていると、ネットワークの重要性を再認識します。
今、会社としてのエアドアは品川インターシティにある“SPROUND”というスタートアップを対象としたインキュベーションオフィスを利用しています。
“SPROUND”には、同じ熱意を持ったスタートアップ企業がたくさん集まっているので、そういったメンバーと同じ環境の中で感覚を共有している状況が本当に刺激になります。


仲間と出会える“場”があること


“赤ねこ”の煮込は牛だけではありません。白味噌で煮込む“豚煮込”も絶品。食肉市場から仕入れたお肉で作るこだわりの煮込は、甲乙つけがたい。

立ち飲みに最適なおつまみも揃っており、本日はシャキシャキ食感で箸が進む“さば缶と玉ネギのあえもの”、“トリュフサラミ”をオーダー。

“豚煮込”(500円)
奥から“絶品トリュフサラミ”(400円)、“さば缶と玉ネギのあえもの”(350円)

鬼頭さん:
やっぱり立ち飲みはいいですね。気軽だし、カジュアルに話せる。

斉藤さん:
うちの場合、その場に居合わせた人同士で盛り上がっている所をよく見ますよ。そのまま飲み仲間になる人たちもいます。場所柄、品川駅前で働いているIT系のお客様も多いですね。

鬼頭さん:
私もそうなのでよくわかるのですが、ITの仕事って孤独を感じることが多いんですよね。経営者もそうですが、孤独な時間が多いからこそ、他愛もない話ができる友達が欲しいと思うことがあります。

斉藤さん:
もしかしたらうちの店にも同じような境遇の人が来ているかもしれないから、仲間を探しにまた来てください。

鬼頭さん:
最高ですね。
今度、“SPROUND”で切磋琢磨しているスタートアップ仲間も連れて飲みに来ます!

“赤ねこ”をたっぷり楽しんだ鬼頭さん。美味しい煮込が、自社のさらなる発展に向けたエネルギー源となったようです。

お部屋探しの際は、ぜひ“airdoor”をご活用ください👇

モダンな雰囲気と商店街のレトロな空気も感じながら飲める“煮込屋赤ねこ”。

起業家でも、会社員でも、コミュニケーションを求めている人を店主の斉藤さんや周りのお客さんが優しく受け入れてくれます。会社では話しにくいこともここなら話せそう。

一人の世界を堪能するのもいいけれど、その場に居合わせたお客さん同士で会話が生まれていく空間を楽しむのもいいかもしれません。

それでは、次回の記事もお楽しみに。


【店舗情報】煮込屋赤ねこ(移転)

住所(移転先)|〒140-0001 東京都品川区北品川1丁目24−9 アイキ
TEL|03-6712-3946
Instagram|https://www.instagram.com/nikomiyaakaneko/
MAP(移転先)|https://goo.gl/maps/oNSCrxjEzBmBcuXC6


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