見出し画像

活用していますか?”補食”

 前回、アスリートの食事の基本についてお伝えしました。
毎回の食事で基本の食事がきちんととれればよいですが、なかなか取れないこともあると思いますので、そのようなときに活用したい補食、について今回お伝えしたいと思います。

 まず、補食の役割とは何か。
「補食」という文字通り、補食は食事の補助となります。
前回の基本の食事でとりきれなかった主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物や、量を確保するために活用するもので、この補食が、実は第四の食事といわれるほど、アスリートやスポーツをする子どもたちにとっては重要な意味を持つのです。


◆ベストな補食とは。。。
 補食と聞くと、お菓子を連想する方もいるかもしれません。しかしおやつと補食では全く意味が変わります。
あくまでも3食だけで取り切れなかった栄養素の補給を行う目的としての補食を活用していきましょう。

 なぜおやつが補食にならないか、、、
これは、含まれている栄養素の違いにあります。

 ポテトチップスなどのスナック菓子やチョコレートなどは、ほとんどが脂質や砂糖です。
砂糖(糖質)も脂質もエネルギーとしての働きをもちますが、食事で補いきれなかったビタミンやミネラルなど、不足しがちな栄養素を補給するために利用するものとしては、その他の栄養素をほとんど含まないため、補食にはあまり向いていないことになるのです。

 それでは、3食以外で補えるとよいものはどんなものがあるでしょうか。
まず、空腹になっているタイミングがあればエネルギーが不足している状態となります。
よって、エネルギー源となる糖質を含むものを選ぶと良いです。
ただし、糖質といっても、フライドポテトなどでは、脂質を多く含むため、効率よいエネルギー補給になりません。

例えば、ポテトチップス1袋でだいたい240kcal。
これはおにぎり約1.5個分にあたります。同じエネルギー量になるものを次に示します。
どら焼き1個、あんぱん1個、シュークリーム1個、ドーナツ1個、メロンパン1/2個、カップ焼きそば半分、チョコレート半分、焼き芋半分、たいやき1個、チーズ3かけなど。。。

これらを栄養素で比較してみましょう。食べ物によってそれぞれ栄養素が変わることがわかります。

キャプチャ

前述のとおり、補食とは、基本の食事スタイルでは補いきれなかった食事を合間に補給することが目的ですので、その他、不足しがちなビタミンやミネラルなどを含むものを選んで補食として利用するのもよいでしょう。

最近ではコンビニでも手軽に食事が手に入るようになりましたので、上手に活用しながら、栄養素の確保を心掛けてみてください。
コンビニで手に入る補食内容はこちらです。

エネルギー源となるもの:おにぎり、サンドイッチ、中華まん
たんぱく質源となるもの:チーズやヨーグルトなどの乳製品、魚肉ソーセージ、サラダチキン
ビタミン源となるもの:フルーツ、100%ジュース、
ミネラル源となるもの:乳製品など

 日々の食事内容を毎回振り返り、基本の食事ができていたかを確認したうえで、前の食事で不足していた栄養素が含まれる食材を選び、効率よい身体づくりを行っていきましょう。

 最近は健康志向の影響からかコンビニでもたんぱく質やビタミン、ミネラルが豊富な食品が手軽に購入できるようになっています。上手に活用しながら栄養素の確保を心がけてみましょう。さらに補食にはアスリートにとって身体づくりやコンディショニングのために重要な働きがあります。

 エネルギーが不足した状態で運動を行っているときに、おなかが空いたな、と空腹状態を感じたことはありませんか?この空腹状態が続いた状態で運動を行っていると、自身の身体を切り崩してエネルギーを得ようとします。これを糖新生といいます。
こうした糖新生が起こることによる筋肉の分解を防ぐためには、空腹時を作らないことが必要で、毎日三度の食事だけでなく、食事と食事の間に、補食を活用し、エネルギーを身体に満たしておくようにしましょう。

 不足した栄養素を補うだけでなく、アスリートにとって重要な身体づくりにも関わる補食。日々の食事内容を毎回振り返り、基本の食事ができていたかを確認したうえで、前の食事で不足していた栄養素が含まれる食材を選び、効率よい身体づくりを行っていきましょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?