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三浦三崎、マグロ遠洋漁業の街 ぶらり 19.12.21 10:12

三浦の最先端、三浦漁港まで来た。
マグロの遠洋漁業で栄えた三浦も当時の隆盛はすっかり影を潜めている。
マグロ漁だけは続いているようだが、最近は沼津や焼津に押され気味な感じは素人目にもよく分かる。
そんな三浦半島の最南端、港街を散策してみた。

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マグロの遠洋漁業の街と言っても港に泊まっているのは思いの外小さい船ばかり。
遠洋漁業といっても想像するほど船が大きくない。
そんな船で何ヶ月も海の上。狭い空間での集団作業。
想像するだけで大変だ。

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昔から、遠洋漁業にでれば、金を使うところがないからたまり放題だという話はよく聞いた。
よく聞いたけれども、ホントに遠洋漁業に出ていったやつを知人で見たことはない。

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船板の下は地獄の海だ。それだけ引き受けがたい仕事なのだろう。よほどの覚悟が必要だ。

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例えば同じ遠洋の街でも焼津とか沼津とかは街も大きい。
来る人出る人の人の流れも大きかろう。
三浦は閉塞している。
半島の先端という位置が悪い。電車が来ていないという社会インフラも悪い。

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観光港の辺りは資本投資もあるが、街の中に入ると潮風が通るわりにはどんよりと空気が淀んでいる。
街をフラフラしているのはひと目で分かる物珍しさの観光客ばかり。
地元の人か?と思うのは高齢者ばかり。

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スーパーもコンビニも目につかない。
閉ざされた遠洋漁業の街には得体のしれない妖気すら感じる。

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そのくせ街の中にはスナックが多い。
このスナック率の高さは久しぶりに陸に上がる漁師町の特徴なのだろう。
海にやさぐれた男たちが陸でやすらぎを求めるのはいいのだが、スナックに働くオネェさんが到底若い女性だとは思えない。
陸に上がった最初の一日二日くらいはいいかも知れないが・・・。
結局横須賀や横浜に遊びに出なければここではどうにもなるまい。

閉ざされた地域の特殊な社会環境。
街に特色があると言えばそのとおりだが、将来性や発展は見込めそうもない。
マグロで人を集めたとしても所詮は冷凍。物流華やかな日本ではどこで食べても味はそんなに変わるまいに。

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そんな中に最近ポツポツと移住者が増えていて、三浦の街でカフェだ本屋だと小洒落たものを始める人がいる。
正直、街には似合わないと思う。
無理に新しいことをと始めて延命したところで、多勢に無勢、文化が違う。多分尻窄みになっておしまいだろうし、こころのどこかにそうなってほしいみたいな願いもある。三浦の街は安らかに安楽死させてやってもいいのではないのだろうか?

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干物よろしく、汐風に吹かれて天日に乾かされ、キツく昭和が残る街。
三浦はいつ来てもそうであってほしい。だから、三浦はたまに来ると楽しいのだ。






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