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ヨコハマの初詣 重慶ついでの掃部山公園 21.01.09 12:00


桜木町の重慶厨房で鈍った舌に四川麻婆のムチを打って、ピリリと引き締まったところで初詣にも言っておこうという心持ちになった。
横浜で西区の初詣といえば、社格的には伊勢山皇大神宮になるのだが、バイクを止めるために掃部山公園を拝借。久しぶりに公園を徘徊してみた。


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掃部山公園ってことで、井伊直弼を想像できる人はかなりの歴史好き。
掃部頭が井伊直弼の官位で、律令の頃ならば掃部寮の頭ということで、宮中行事の設営、殿中の掃除を行う役目。幕府の大老にしてはしょぼい・・・は黙っておこう。
周りには能楽堂や図書館、音楽堂などが建ちヨコハマの文化を代表する地域になっている。


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日米修好通商条約に独断で署名するという、ちょっとというか、かなり調子に乗ってしまったため、桜田門外でボコボコ・・・じゃすまずに首チョンパの目にまであった直弼も、横浜にとっては開港の父。


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明治17年に彦根藩氏が土地を買い取り、明治42年に横浜開港50年記念に井伊直弼の銅像が建ったそうだが、今ではオイラの駐輪場代わりだ(笑)
銅像の除幕式には、安政の大獄で粛清された側の伊藤博文、山県有朋ら長州出身のお歴々は参列しなかったと言うから軋轢はなかなかだわ。


そんな掃部山公園は春には桜の名所で毎年素敵な景色を見せてくれるのだが、何年か前にみなとみらいに所在地がある、某建設大手企業がかなり醜い花見の場所取りをして批判されていたのは忘れてはいけない。ちょっと考えれば不味いだろうとわかることが、やめられない空気ができてしまう恐ろしさ。


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後年、その企業がアルジェリアで人質事件に巻き込まれたときも、あぁ、あの企業じゃ・・・と思ったりもしたものだ。被害に合われた人には申し訳ないが、着いたイメージって忘れた頃に思い出すんだよな。肝に銘じないと。


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人質事件と場所取り事件の順番が逆だったらどう思っただろう?場所取り事件があまりに企業のすることとは思えなすぎてどうとも言えないけれども。もしかしたら、場所取り事件なんて起きていなかったかもしれない。桜田門外の変以降、現代にも問題を提起する井伊直弼・・・。


直弼の銅像の除幕式に参列しなかった明治政府のおえらいさんも、なぜ直弼に粛清されたかというと、尊皇攘夷とか言ってたからだよね。
で、自分たちが天下を取ったら西洋を取り入れて追いつけ追い越せって・・・攘夷はどこ行ったんだ?あまりに手のひら返すのが早すぎてマジックを見せられているようだ。変わり身の速さは日本人らしいと言えば、日本人らしいけれども。


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春以来の直弼。
桜の季節以外で姿を見るのはかなりレアなこと。
公の道路で首を取られても、銅像の威風堂々っぷりは変わらないな。




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