御陵 魎一

初めまして。御陵と申します。 基本は”白銀時代”という永劫の過去の世界を舞台としたハイ…

御陵 魎一

初めまして。御陵と申します。 基本は”白銀時代”という永劫の過去の世界を舞台としたハイ・ファンタジーを書き続けております。 主な活動場所はエブリスタさまと、ノベルデイズさま。こちらでは諸設定を記録していこうかと。 よろしくお願い致します。

最近の記事

『創世記』⑥――聖職者たちの暗躍――

第六章 聖霊秘抄そのかみ、人は樹上の存在から地上の存在になった。 人は地上にあっても神々を慕い、神々の守護を願った。 人に慕われ人を守護する神々は、自らを補佐する存在、地上の人と神々を結ぶ存在を欲した。 そこで神々は、その意志に従い、その望む方法で自らの手足を創り出し、その中でもいと優れた者を神々の意図の代理者と定めた。 人は、神々の手足を“使徒”あるいは“御使”または“聖霊”と呼び、神々の意図の代理者を“小神格”と呼んだ。 地上にあっても人は自由に“聖霊”と“小神格”と交

    • 『創世記』⑤ ――遅れて来た神々――

      第五章 人倫の神々 かくして神々の導きで、“人”と“動物”は地上において体を宗としつつ栄えることとなった。  だが、“人”も“動物”は常に飢え渇いた体を抱えていた。“人”も“動物”も己の生を己で支える為、他のものの血肉を必要とした。そこには何の感情もなく、ただ己の生命を繋ぐことしか見えてはいなかった。このままではすべての生命は互いに食い合ってびてしまう、白き神々も黒き神々もその様に恐れた。何故ならそれは生と死の正しい秩序に逆らうこと、そして存在することという第一の命題にも背く

      • 『創世記』④――定められた生と死――

        第四章 神々の守護 “人”と“動物”が“体”を持つものとなって、永劫にも近い時間が過ぎた。  “人”と“動物”は常に重い“体”と、“体”の飢えを抱えて、世界樹の根の上の世界たるこの地上で暮らし、世界樹を昇ることもできなかった。  神々と呼ばれたいと高き枝に生じた二十のものは、いと高き枝よりこの様子をみそなわした。  寄る辺なく、自らの生を自らが支える過酷な生に悲嘆に暮れる“人”と“動物”に神々は哀れみを覚えた。  ここに全ての神々は集い、二度目のパンデオスが開かれた。  

        • 『創世記』③ ――世界樹の下へ――

           第三章 緑の大地 高き枝に生じた“人”は、広大な高き枝の上で楽しく暮らしていた。  “人”はいと高き枝のみを知り、低き枝を知らなかった。それでも“人”は、初めに生じた三つのものといと高き枝に生じた二十のものを“神々”と呼び、神々に守られて幸福であった。  ある時、低き枝から永劫にも等しい高さを飛び渡り、一羽の鳥が高き枝に迷い込んだ。  疲れきり、息も絶え絶えの鳥を見つけ手当てを施したのは、幹に最も近く生じ、神々に最も近き血を引くドラゴンであった。  手当ての甲斐あって、

        『創世記』⑥――聖職者たちの暗躍――

          『創世記』② ――世界樹の上で――

          第二章 世界樹の実 そのかみ、在って在る神の流した涙は、深く静かな水晶の海となった。  どこまでも広く、果ての在って果てのない、どこまでも深くてどこまでも浅い水晶の海だった。  ある時、水晶の海の只中に一つの芽が生えた。  在って在る神はそれを在るべきこととなし、時の神はそれを見守り、秩序の神はそれを育つべくなした。無の神の眠れる間、その芽はゆっくりと成長し、いと高きところにまで梢の届く巨大な樹となった。  世界を覆う世界の樹は、いと高きところの枝、高きところの枝、低きとこ

          『創世記』② ――世界樹の上で――

          『創世記』① ――世界の始まり――

          第一章 至高四神 そのかみ、世界には何もなく、ただ何もないということだけがあった。  その何もないものが、目を開いた。  そこで光は光となった。  開いた目は、自分のほかに何もないことを嘆き、身を震わせて、一筋の涙を流した。  その震えは動きに変わり、そこに時間を司るものが生じた。  そして流した涙は上から下に流れ落ち、そこに正しい秩序と転変、事象の均衡を司るものが生じた。  ここに在って在る神、流転する時の神、転変と均衡の摂理の神という至高の三神が揃うことになった。

          『創世記』① ――世界の始まり――

          ”白銀時代”各話の時系列

          ……何だか思いっきり「1ページ」とか入っていて、御陵のスキルの低さが露呈しておりますが。 これは先日、記事にまとめた”白銀時代”各話の時系列を一覧表にプロットしたものです。 ☆:完結したもの、★:未完のもの、※:設定のみ存在するもの (予)は、まだパーツしかなくて、きちんとした作品になっていないもの。 上記の表の「基準値(年)」0は、★『破霊の剣』。その昔、御陵が高校生の頃、カッコいいエルフの話を書きたい! と発作的に手書きで始めたのが、今のこの”白銀時代”の始ま

          ”白銀時代”各話の時系列

          ”白銀時代”のそれぞれのお話

          御陵が今までに書いた”白銀時代”のお話は、小説としては六篇あります。その他、バックボーンストーリーというか、設定の一部として書いた神話と昔話が数篇。 ここで御陵の小説へのリンクと、どんな話なのか一言解説を記載させて頂きます。 『命狩る花』(完結) :神話の魔物”命狩る花”と、流れ者の少年戦士エルドレッドの死闘の話 『贖罪の屍者』(完結) :屍霊術師の女パペッタに魂を抜かれ、他人の腐乱死体に押し込められた男の贖罪の顛末。 ※エブリスタさまの2020/2/25「次に読みた

          ”白銀時代”のそれぞれのお話

          ”白銀時代”のこと

          御陵魎一(みささぎ りょういち)と申します。オカルトマニアのハイ・ファンタジー書きを自認する、日曜物書きです。よろしくお願い致します。 御陵が書き殴るハイ・ファンタジーの舞台は、”白銀時代”と呼ぶ永劫の過去の世界。現代世界には痕跡も残っていない、架空の時代となります。 ちなみに、この現代は”鋼鉄時代”。『創世記』に記されている神々の”黄金時代”、まだ神々の加護が残る剣と魔法の”白銀時代”、神々との縁が薄くなり魔術も忘れられ始めた”青銅時代”、神々のわずかな加護と機械技術が

          ”白銀時代”のこと