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1000日チャレンジ 158日目

ゴールまで842日

★BMI:24.1

★『ヘミングウェイで学ぶ英文法2』(倉林秀男、今村楯夫著;アスク出版;2019)Chapter 6 "The Old Man and the Sea." (final scene)

最終章は『老人と海』の最後の場面。カジキマグロとの死闘を終えて帰途に就く老人。しかしサメの集団に襲われ、獲物は変わり果てた姿になる。老人は疲れ果てて、港からマストを担いで丘の上の自分の小屋に。。。というラストの部分。

この小説でも、間接話法と直接話法が混じった部分や、代名詞Heであらわしているのが、老人であったりカジキマグロであったりと、ややこしいところもある。全体に使われている単語は平易で意味は取りやすい。

◎What do you want done with the head? ;若者が老人に、カジキマグロの頭はどうしてもらえばいい?と聞く場面。ここは、どうしたいか?ではなくどうしてもらいたいか?なので、want to doではなく、want doneになっている。なるほど。

章末にヘミングウェイの『氷山理論(Iceberg theory)』のことが書かれていた。すなわち、「もし作家が、自分の書いていることをよく知った上で、それらを省いたとしても、じゅうぶんに真実を書いているのなら、読者は省かれたものを強く感得するだろう。動く氷山の威厳は、水面に見える8分の1のみのためにある。」というヘミングウェイの言葉。ここまで読んできた短編でも、説明は簡略化されていて、状況がよくわからないこともあったが、ヘミングウェイさんは、読者を信じて、あえて氷山の下の部分は隠したままにしたということらしい。

今回の老人の海のラストのところは、港に着いてから小屋に戻るまでの描写はとても細かい。そのことが、老人の疲れ切ったさまを浮かび上がらせてきているように思う。こういうところは、確かに評価の高い小説家なんだろうなと改めて思った。

ただ、前回の”I Guess Everything Reminds You of Something."の後味の悪さから、すっかりヘミングウェイの印象が悪くなってしまった。感情移入できないことが主な原因なのかもしれないが、この感覚は、村上春樹が苦手だったり、漱石の一部の作品が苦手だったりすることにも通じているような気がする。まあ、英語の勉強なので、そこは置いておかなきゃいけないんだけど。。。『老人と海』は全文読んでみようかな。

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