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1000日チャレンジ 144日目

ゴールまで856日

★BMI:24.1

★『ヘミングウェイで学ぶ英文法2』(倉林秀男、今村楯夫著;アスク出版;2019)Chapter 3 "On the Quai Smyrna"

第一次大戦後のギリシアートルコ戦争(希土戦争)を雑誌の従軍特派員として取材したヘミングウェイが、後に短編集の一編として記した小説。ギリシアに占領された地域をトルコ軍が奪還し、ギリシア側で参戦していたイギリス軍は中立化。ギリシア軍撤退後に港に残されたギリシア人に他にするトルコ軍の非人道的な行為をイギリス人が傍観者かのように語る物語になっている。記者であったヘミングウェイもまた傍観するしかなかったことから、自らの姿を投影して描いた戦争の悪夢といったところか。残虐な場面も淡々と描くことで、逆に恐ろしさが伝わってくるような気がする。ヘミングウェイの初期作品ということもあってか、スケッチ的な描写は、ゴヤが描いた戦争画のようなものとの解説がなされている。

背景がわからないと、英文はわかってもストーリーはよくわからない。

★They never knew what the old Turk would do. (誰もトルコ軍が何をしでかすか知らなかった。)ここでの"old"は、「ろくでもない」「ろくでなし」の意とのこと。他の例文として、Please call me any old time.(本当にいつでもいいので)、The dog eats any old thing.(古いものなら何でも食べる)。つまり”強調”の言葉として挿入されているということ。これ、文脈でわかるのかな?難しいな。事実、原文は昔のトルコ軍のことか?って思ってしまった。

It was all a pleasant business. (それは実に愉快な光景だった。)ここでの"all"は形容詞ではなく、強意のための副詞。これもちょっと難しい。

◎後味の悪い小説だった。でも、こういう場面を感情を抑えてスケッチのように描いて、読者の中にモヤモヤを起こさせるのが、ヘミングウェイだということらしい。

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