1000日チャレンジ 938日目 「A LITTLE HISTORY OF SCIENCE」(若い読者のための科学史)CHAPTER 23 Digging Up Dinosaurs
ゴールまで62日
★BMI:22.9
★「A LITTLE HISTORY OF SCIENCE」(Bynum, William著;Yale University Press;2012年)を原著で読み進める(全40章)
◎CHAPTER 23 Digging Up Dinosaurs
★主な内容
化石はかなり古い時代からその存在は知られていた。16世紀になると、今確認できている生物とは異なる形の化石の存在について、3つの説があった。1つ目は、自然の偉大な力が新しい種類の生物を作ろうとしたが失敗したというもの。2つ目の説は、そのまだ見つかっていない生物は、世界のどこかには存在しているというもの。そして3つ目は、かつては生きていたその生物が絶滅してしまったというものだった。18世紀になると、3つ目の説を裏付けるような報告をするものがでてきた。フランスのジョルジュ・キュヴィエ(1769-1832)は、得意の解剖学の知識を使って、数多くの動物の解剖を行い、動物の身体の各部分の構造や形はその動物の機能(何を食べるかなど)と連携していると考えた。彼は、シベリアで発見された「毛長マンモス」と名付けられた巨大な象の化石を調べて、このような象の存在は確認されておらず、過去に絶滅した種だとの考えに至った。
イギリスのメアリー・アニング(1799-1847)は、イクチオサウルス(魚竜)やプレシオサウルス(爬虫類に近いという意味;首長竜の一種)の化石を発掘した。ギデオン・マンテル(1790-1852)は、イグアノドン(イグアナのような歯をもっているという意;禽竜)や鎧のような硬い皮膚をもった 装甲恐竜の一種・ヒラエオサウルスを発見した。この大型の恐竜は陸上で生活していたと考えられた。このころの化石の種の推定は、後世に修正されたものも多いが、この時代の発見の多くが古生物学の発展に役立っている。
イギリスのリチャード・オーウェン(1804-1892)は、これらの大型の古生物に初めて、dinosaur(恐竜;恐ろしい巨大なトカゲという意味)という名前をつかった。
1851年に開催されたロンドン万国博覧会で建てられた「水晶宮」の跡地には巨大な恐竜の模型を展示するテーマパークが作られた。
現在では、恐竜の生きていた時代の推定もできるようになり、突然、姿を消したことも知られている。しかし、恐竜は完全に絶滅したわけではなく、その一部は鳥類として、現在に至っている。
★単語
myth;神話、palaeontology;古生物学、coin;(新しい言葉を)作る(coin something to invent a new word or phrase that other people then begin to use)、fossil;化石、petrified;石化した、dare;あえて~する、convince;確信させる、proper;適切な、正確な、pounce;飛びかかる、resemble;似ている、notion;概念、reptile;爬虫類、creature;生き物、rhinoceros;サイ、fearfully;恐ろしいほど、gigantic;巨大な、descendant;末裔
★フレーズ
for instance;例えば、by chance;偶然に、たまたま、be integrated into;~に溶け込む、~に組み込まれる、take down;解体する
※リチャード・オーウェン;「Sir Richard Owen(1804―1892);イギリスの動物・古生物学者。ランカスターに生まれる。エジンバラとロンドンで医学、ことに外科を学んだ。1828年ロンドン外科専門学校の助手となり、1834年には比較解剖学の教授となった。1856年大英博物館長に転じ、1857年にはイギリス科学普及協会会長に選出されている。早くからイギリスの現生および化石動物を研究し、1832年頭足類、1835年には腕足動物の分類についての論文を発表し、ロンドン地質学会からウォラストン賞を授与された(1838)。現生および化石動物の研究は、ヨーロッパ各地から遠く南北アメリカ、アフリカ、ニュージーランドにまで及び、脊椎(せきつい)動物の比較解剖学や生理学について重要な論文を発表している。とくに化石爬虫類(かせきはちゅうるい)についての一連の論文は、今日の分類体系の基礎となった。ダイノサウルス(恐竜)の名称の提案、始祖鳥やニュージーランドの巨鳥モアの研究も有名である。青年時代に師事したキュビエの学説を継いで、ダーウィンの進化論には反対の立場をとっている。」(小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)より引用)
※Crystal Palace Park ;ロンドン万博の水晶宮跡の公園。この章に描かれていた恐竜模型は現在も健在のようだ。↓
◎恐竜好きのとってはわくわくする章だった。次回ロンドンに行く機会があれば、Crystal Palace Parkにもぜひ行って恐竜にも会ってきたい。
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