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一人暮らしなんか、少しも偉くない

静岡から来ました。今は一人暮らしです。

これを言うと、決まって言われることがある。

「一人暮らししてる人って、ホントすごいよね。全部一人でやるんでしょ?」

正直に言います。

一人暮らしなんて、ちっとも偉くないんです。

みなさんが多い描いている「一人暮らし」は、きっと映画やドラマみたいなので出てくる「丁寧な一人暮らし」だと思います。

朝起きてカーテンを開ける。
差し込む朝日をたっぷり浴びてから、「よしっ」と言って微笑む。
そこからキッチンで湯を沸かし、コーヒーを淹れる。
沸き立つ湯気で、メガネを曇らせてみたりして。
目玉焼きを添えたトースト?
お休みの日にはまんまるのパンケーキ?

そんなわけないじゃないですか。

いいですか?そんな一人暮らしは幻想です。

朝起きてダラダラとベッドの上を転がり、気が向いたら起きる。
湯なんか沸かさない。牛乳にブレンディをブチ込むだけ。
ご飯はやる気があった時に炊いて冷凍しておいた白米をチンするだけ。

大変なことなんか何一つない。
掃除なんか気が向いた時にするだけ。
洗濯なんかボタンを押すだけ。
皿洗いがめんどくさいから自炊はほとんどしない。

唯一不便なのは、宅配便を受け取れないことが多いこと。

「今日は友達とご飯だから、夜いらない」

「飲んで帰るから、今日は遅くなる」

そんな連絡はいらないし、誰かに気を遣うこともない。
なんなら、帰っても帰らなくてもいい。
いつまでだって起きていていいし、いつまでだって寝ていていい。

仕送りがあるから基本的な生活費を抑えれば、バイトをぎゅうぎゅうに詰めなくても金銭的な心配をすることなんてない。

ここまで聞いても、まだ「一人暮らしは偉い」なんて思いますか?

当然世の中には、自分で光熱費を支払い、家賃を支払い、ご飯を作って、掃除をして、ワイシャツをパリッとさせる一人暮らしの方もいることでしょう。

しかし、僕に関しては何一つとして自分の責任を果たしていない。

親に家賃を出してもらい、親に仕送りをしてもらって、自分勝手にできる部屋を与えてもらっている。

もう親のスネを、食べ足りなかった時のケンタッキーの骨ぐらいしゃぶってるわけです。

そんな男の、どこが偉いんですか。

みなさん、これから僕が「静岡から来ました。一人暮らししてます」と言った時のベストアンサーはこうです。

「い〜いご身分ですなぁ!」

あーあ、将来働きたくないなぁ。


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