見出し画像

女友達というデリケートなクソめんどくさいもの

もう友達なんていらない。やわらかくてこわれやすいメレンゲのような脆い関係が、なんだかこの頃は急にこわくなってしまった。

結婚して住み慣れた地元を離れ、知り合いが一人もいない土地で暮らして10年とちょっと。常に隣にあるのは、『さみしい』という感情だった。『さみしい』を少しでも小さくする為に、この土地で楽しく過ごせるように、友達を作る為の行動を私なりに頑張って起こしてみた。働きに出たり、スポーツの地域サークルに参加してみたり、夫の同僚やその妻達と遊んだり。子供が産まれてからは、ママサークルや支援センターにも行ったし、幼稚園に通うようになってからはいわゆる「ママ友」という不気味な得体の知れないものを、暗闇の中手探りで探すように作ってみたりもした。あらゆる事を手当たり次第やってみた。『さみしい』を小さくする為。この土地で楽しく過ごせるようにする為。

10年以上たった今、私の心の支えになってくれるような友達はいない。

元々消極的な性格の私が、『さみしい』を小さくする為に無理して頑張ったこの10年は、全て無駄だったのかな。『さみしい』は、私のネガティブな感情をどんどん吸収していってぐんぐん成長して、今や自分では抱えきれないほどの化け物となって私の首を真綿でゆっくりと締め上げている。

私は、『さみしい』と友達になった。


画像1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?