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【自己紹介】在宅型イラストレーターに至るまで

志水やこです。さて、ともあれまずは自己紹介をしたいと思います。

……なのですが、これが難儀です。レンジが広いことが売りなのですが、広いから端的に伝えにくい。ので、本来売りにし辛いところを売りにしようとしているのだとは思います(笑)。イラストの内容に突っ込む前に、バックボーンと人となり的な?部分を下地として書いておきたいと思います。

生まれは東京、某美大の絵画科を修了。思うところあり、自家製&直売する自営業を始め10年ほど黒字で続けましたがやむを得ない事情により終了、そして生活環境と将来展望が大きく変わり地方に住み続ける方針を固めたことを機に、在宅イラスト業一本でやっていけたらとクラウドを足掛かりにオンライン&匿名でもイラスト業をはじめました。

志水やこの構成要素

受験期から美大在学中も、絵画の方向性としては写実系をベースにしてきているので、イラストでもオールラウンダーとしての基礎力に生かせていると思います。難関を受けたのでしっかり(?)浪人もしています。ただただ絵が好きなだけのところから始まり、絵とは何なのかがわからなくなるまで、ときに殺気立ちながら泣きながら、普通の大学と美術予備校夜間部を往復しながら一時期は地獄のように描き続け(笑)、それでもずっと休まず絵を嫌いにもならなかったことは、これから先も迷いなく絵を続けられると思える下地になっています。

また、美大では他の科の設備も色々使えたり、学外でのイベントや発表などやろうと思えば何でも出来るので、あれこれ手を出してもみました。野外イベントを仲間と運営してみたり、舞台作品に関わったりもしました。

それなりに深いところでがっつり創作をしていただけに、自分が天才じゃないことはもちろん、手持ちの武器やウィークポイントなどは俯瞰の視点で把握できているほうかなと思います。

一方で、昔から漫画やアニメも好きでした。(ベースはジャンプ系)高校時代が深夜アニメの黎明期で、はじめてアニメ作品にドハマりしたり、そこから二次創作を通じて趣味の(いわゆるオタクの)友人が出来たり、同人誌を体験したりもしました。今は完全在宅ということもあり、配信でアニメを見まくっています。誇れるほど造詣が深いわけではありませんが、オタク度合いで言えば今が一番強いかもしれません。(その分野に興味のない方からすれば十分オタクなのでしょうが、いかんせん深い沼なので……。)

そして、前職である自営業での個人ビジネス経験があります。自分でやれる範囲を最大限に……要するに手狭くやっていましたが、個人のお客様をメインに直接販売だったので、メールのやり取りや商品の説明、サイトやパンフレットの作成、資材やお金の管理など、手探りながら一通りのことは経験してきました。自らの手で作って売り、全責任を負う緊張感と喜び、両方がありました。非常に忙しく時間は作れなかったのですが、貯金は出来たのでした。それと、この間いつもイラレを触っていたのでaiデータ作成もそれなりに出来るようになりました。

細かいことはきりがないので、高校~現在まで、学内外で・趣味で・バイトで・仕事である程度やったことがある経験を書き出すと……

油彩水彩各種絵画制作、写真現像、木工、陶芸、個展・グループ展、居酒屋の厨房、内装補修業、改築改造DIY、舞台の黒子、農作業、DTP制作、イラスト投稿、同人漫画誌制作、舞台大道具、チームでのイベント企画運営

などなど。そこそこ雑多な感じではありますが、なにかしら手を動かすことが中心です。イラスト(創作)業はどんな経験でも生きるので、無駄なことはないですね。むしろもっと色々やっておけばよかった。

私が販売業に奮闘している間にデジタルアートやオンラインの外注システムはどんどん普及し、気付けば地方在住でもイラスト業が可能な時代になっていました。この環境は本当に有難く身に沁みています。10年前はやれる気がしなかったと思います。

ちなみにスポーツセンスは皆無のため、基本文科系全振りです。現在は家庭菜園と猫の下僕という生活の要があるので在宅は理想のかたちです。今日はズッキーニの種を播きました。

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イラストレーターとしての強み

正直なところ、イラストレーターとして突出したものだとか尖ったセンスなんかは持っていません。なので、少し前は「作家性がないのにイラストレーター一本でやるのは無理があるよなあ」と考えていました。(数多の若くて上手いひとたちのイラストを眺めながら)

しかし、実際にイラスト案件を覗いてみると作家性を求められる場面はむしろ少ない……というか、売れっ子イラストレーターの名前を知らない人たちのほうが世の中の全体から言えば大多数であり、そこでもイラストが求められる場面はたくさんあるということに気付きました。当然と言えば当然だったのですが。案件の数もけっこうありました。

伝わらなかったとしてもかまわないとか、個人的な表現をつきつめる内容のものは趣味の絵画のほうでやれるので、イラスト業ではもっと柔軟にいろいろなものが描きたいし、クライアントさんの「こうしたい」を軸に、自分の知見を駆使してどうイラストのクオリティを上げるかの工夫がとても楽しく、私にとっては新鮮でやりがいがあります。

「さまざまなタッチで描けます」と言うひとは多いのですが、そのいずれをも絵として一定のクオリティを保つことや、自分のクセや合わせたいタッチの要素を客観的に分解できるひとは実はそんなに多くないと思います。経験の絶対量と見る力が必要ですし、そこまでレンジを広く構えなくともイラストは描けるからです。私の場合は分析しながら絵やイラストを見てきた時間が長いので、クライアントさんにイラストの良し悪しや適不適を解説でき、意図をくみとって総合的に「バランスの良い絵」にするのが得意です。

それと、手を動かし続けた時間が長いので、手が早いほうです。これも大事ですね。

そしてやはり、コミュニケーションはこの仕事の要だと思います。クラウド経由での初取引の場合は特に、意思疎通は難しい面が多々あります。そもそも慣れていないとイラストの発注って難しいものなんですよね。

オンラインの関係というのが10代後半から始まった世代として、また、ネットを介して商売をしていた者として、嬉しかったことや誤解を生んだ失敗など試行錯誤をして学んだことが、今とても大きな財産だと感じています。私は絵描きにありがちなもともとコミュ力が高くない人間なので今も簡単なことではないですが、しっかり時間をとって丁寧なやりとりをするのはなにより大切なことだと肝に銘じています。でも今は言葉だけではなく、イラストをまじえてコミュニケーション出来るのでずっと伝えやすいです。言葉にできない分もラフに盛り込んだりするのが楽しくて、自分はやっぱり絵を描くほうの人間なんだなとあらためて思っています。

やっぱり長くなってしまった……のでまとめると

ものすごく端的にまとめるとすれば、作家性ではなく、かといえ汎用性でもなく、案件ごとにテイスト付けまで含めて広く細かく対応できる「総合力の高さ」で評価されるイラストレーターになりたい、ということになるでしょうか。

もっと幅広くたくさんのお仕事をしていって、実績と作例を増やし、クライアントさんに違うジャンルでイラストのお仕事が発生したときにも「毛色は違うけれど、描けるならまたあの人に頼みたい」と思ってもらえるようなイラストレーターを目指していきたいです。クライアントさんのために描くからこそ、さまざまなイラストが描けることが今とても楽しいです。

実際のイラストの内容や考え方について突っ込むとさらに長くなりますので、それはまた次の機会に。

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