映画『宮本から君へ』

『宮本から君へ』という邦画作品を映画館で観てきました。
漫画が原作だけど、こちらは読んだことがなくて、よくわかんないまま予約っ!「宮本が!おれを呼んでいる!」くらいの気持ち(笑)。

ある事件の当事者となってしまったふたりの男女、宮本と靖子。
困難を乗り越えようとしつつも、乗り越えようがなくて、どうしようもない感情をぐちゃぐちゃにぶつけ合う。
問題を解決するための正解は、ない。
だから、自分たちが選んだ手段の正当性なんて、どうでもいい。
やりたいようにやるし、言いたいように言う。
だけど社会的には苦しくて、苦しくて。
「ほんとの自分たちの気持ちはどこなんだよおおおおおお」ともがいているふたりの姿を丁寧に描いています。
ちなみにR15指定なので、内容は察してください(^o^)

全編を通して感じたのは、人って、守らないといけない環境とか、なんとなく従っているルールとか、見えない何かに縛られているんだなぁということ。
「んなもん関係ねーわ!」くらいの勢いで、ふたりが感情を吐き出しながら、朝の住宅地で「うおおおおお」と叫ぶシーン。
無性に羨ましくなりました。

大切なものを破壊したくなる衝動とか、あるじゃないですか。
「ぎやああああああああ」って言いたくなる瞬間とか。

そんな人は、なかなかいませんかね。
おれはたまにあるんですけど(笑)。
もうなんかすべて壊してしまいたい衝動。
壊しちゃったらどうなるのか。その先は知らん。みたいな。

宮本や靖子を観ていると、羨ましくて。
世界がこのまま壊れちゃうんじゃないかなと思うくらい、感情をぶつけあうんだもん。

まわりにも、ときおり、そんなふうに感情を吐き出しちゃったほうがいいのかな?と思う方がいらっしゃいます。

いいんちゃいますかね、吐き出してね。
言う相手を間違ったらダメですけど。
社会的にいい子にしてばかりだと、ね。

宮本も靖子も、ぐちゃぐちゃになったけれど、しっかり生きてました。
かしこまって生きなくても、ちゃんと生きてる。
むしろ、「すっごい生きてる」と思いました。

映画を観て「あ、すっごい生きてる!なう!」って、おれも感じたくなったんですよね。
朝の住宅地で叫んでみようかな(笑)。
生きてる実感が味わいたくなる映画。

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