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キングストンバルブってなに?

練習問題の中に出てきたキングストンバルブってなに?
答えを覚えて終わりにしたくなくて、構造を調べてみました。

名前の由来

名前自体は、イギリス人のジョン・キングストンと言う方から来ている


主な使い方

ディーゼルエンジンやタービンなどの冷却用や、バラスト(おもり)用の吸水の際にバルブを開けて船底から海水を取り込むため装置、万が一の際には排水用にも使える場合があるようだ。

○冷却用であれば、常時開く
○注水や消化、排水目的であれば、必要なときのみ開く


バラストタンクとは?

船底に海水を入れておもりにするタンクのことです。
なぜ、わざわざおもりを積むのかというと
タンカーや貨物船など積荷に合わせて、船の前後左右の重心バランスを整える為、バラストタンクへ海水(バラスト水)を給排水します。



自沈の為の装置?

色々調べている中で、自沈の為の装置という記載も多々見かけたが
実際は、もし自沈させる際にはか開けた方が効率的なだけでした。
第一次大戦中に戦艦を自沈させる際に、開けて居たことが記録で残っていたらしくその流れで、自沈させる=キングトンバルブを開放
となっているようです。



練習問題で出てきた内容

上級航行Ⅱ、事故の対処問題の中から

警報装置の冷却水流量警告灯が点灯した場合にとる処置として適切ではないものは次のうちどれか?

  1. キングストンバルブが空いているか確認する。

  2. 冷却海水系統のホースから水漏れがないかを確認する。

  3. 海水ポンプが故障していないか確認する。

  4. オイルフィルターが詰まってないか確認する。

答え:4
冷却海水流量の警告灯なので、オイルフィルターは関係なし

選択肢の消込みでも回答可能でしたが、キングストンバルブとは?
というほうが、気になってしまったのです。


実際に、沖縄周辺の軽石問題と、このキングストンバルブ当たりからの吸水で冷却する船とは、それなりに関係するみたいですね。

吸水の位置にもよりますが、軽石のせいで、水ではなく空気の混入率が上がり、冷却がうまくされず、オーバーヒートの症状が出てしまう事があるみたいです。


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