それでもライオンは混んでいた

4月16日。ずうっと寝ていた。夢を見ていた。夢が好きだ。なんにもやる気が起きないな、そう思いながら、また寝る。15時前に、このままじゃよくないと思って、海を見に行こう、と思い立つ。それなら、そうだ、サンドイッチかお弁当かを買って、自転車に乗って行こう。

TOKIのストーリーを見ていると、具沢山の、いわゆる萌え断のサンドイッチがどうしても食べたくなる。塩屋であんなのが食べられるところは、、と考えてまちをぐるぐる回るけれど見当たらないので、sobarさんでサンドイッチを買う。そうだ、シオヤチョコレートでバナナジュースを、、と思って北に向かって歩いていると、喫茶ライオンの存在を思い出す。テイクアウトもできるだろう、でもまさかこんな時期、しかもこんな時間だから混んでいないだろう、客が私ひとりならお店で食べて、、と考えながら、いったんシオチョコはスルーして坂をのぼる。お店について、初ライオン、どきどき。だの思ってドアを開けると、思ったよりも小さな店内はお客さんであふれていた。何が外出自粛や、三密や。あんたら全員いらんもんもらっても知らんで。こんなんならお弁当もええわ、、と思っていると、店に入るように促されて、店員さんにドアを閉められる。買わなきゃ出られないモード。トンテキのテイクアウトを頼む。新聞を読むおじさんに、ここ座り、と言われたけれど、外で待ちますと告げ、店を出る。

少し待った。待ち時間に、日記を読む。この方、何もそこまでしなくたって、と思うけど、あのアナウンサーみたいな、いちばん自分がかかっちゃいけんという気概があるのかもしれない。いや、この状況なら考えて、行動して当然なのかもしれないけれど。そんなことを考えていると、おじさんが熱々のトンテキを持ってきてくれた。これは一刻も早く食べなければ。早足で坂を駆け下りる。

シオヤチョコレートに行って、バナナジュースを待つ間、外でトンテキをいただく。共通の知り合いのこととか、コロナのこととか、少し談笑をして、店を後にする。帰宅し、自転車に乗り、シーホースでレアチーズケーキを買う。

いつもは走ったり歩いたりしていた道を、自転車で走る。少し不思議な気持ちになったけれど、自転車に乗って、あの場所から海を見る、それが私には必要なことに思えた。

海のとなりでパン食べていたら、海に向かってコロナが収まるよう祈る3人組を見かけたり、横笛を吹く人を見たりしたが、みんな長いことだべっているというよりは、散歩のついでに休憩している、というような感じで、私がずっとそこにいるよな感じだった。海の横でパンを食べていると、ランニング中の学部の友人とばったり出会う。お互い生身の友人と会うのが久々で、ついつい話し込む。嬉しかった。

海に向かって、歌ったり、本を読んだり。風が吹いて、ふと左を見ると、海に向かって桜が散ってゆく。ひらひら。すごく綺麗で、昔から好きだったなあ、とふと思い出す。急に桜の匂いがして、私は今桜を見ているのか、それとも思い出の中の桜を思い出しながら見ているのか、わからなくなってしまった。全部投げ出して、ぼーっと海を眺める。海の上すれすれを飛ぶ鳥、もし、疲れて飛べなくなったら?彼は、彼らは、海に沈むしかないのだろうか?何か救いがあるのか?沈まぬよう跳び続けるしかないのだろうか?今まで私の原動力って、そんなもんではなかっただろうか?

きっときっかけなんやわ。やると決めたら頑張れる私なはず。でも、その本気になるきっかけが、わからんくなっているのかもしれないし、実は本気になれない私になってしまったのかもしれない。わからない。最近、集団のなかでならより頑張ることができるのになあ、とよく思う。所詮私なんかガキだからなあ。

昨日片付けの際に熱々のフライパンでじゅっとしてしまったところ、おかげさまでなんともない。あの時は大丈夫だと思っていたから私ひとりなら放置していただろうけれど、としこさんとあゆみさんに氷で冷やすよう熱心に言われたので、半信半疑で冷やしたのだった。ありがとう。

今日も夢を見るため、寝る。おやすみなさい。

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